学会レポートCongress Report
2020年開催
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ASH2020注目テーマ 「治療を変える臨床試験結果」#412血液疾患領域では、既存のパラダイムを大きく変える研究や新規治療法の開発が常に進められている。ここでは、ASH2020で発表された多くの臨床試験の中から、臨床現場に大きな影響を及ぼす可能性のある報告を紹介する。高齢の骨髄異形成症候群(MDS)患者に対する同種造血幹細胞移植による全生存率の向上、再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)に対するダラツムマブの皮下注射とポマリドミド、デキサメタゾン併用による無増悪生存期間(PFS)の延長、ステロイド抵抗性/依存性の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対するルキソリチニブの有効性、ルーティンで投与することが多いトラネキサム酸の出血予防効果の検証の4題である。ダラツムマブ皮下注射とポマリドミドの併用で再発・難治性多発性骨髄腫のPFSを有意に改善Meletios A. Dimopoulos(National and Kapodistrian University of Athens in Athens, Greece)2021.01.21
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ASH2020注目テーマ 「治療を変える臨床試験結果」#77血液疾患領域では、既存のパラダイムを大きく変える研究や新規治療法の開発が常に進められている。ここでは、ASH2020で発表された多くの臨床試験の中から、臨床現場に大きな影響を及ぼす可能性のある報告を紹介する。高齢の骨髄異形成症候群(MDS)患者に対する同種造血幹細胞移植による全生存率の向上、再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)に対するダラツムマブの皮下注射とポマリドミド、デキサメタゾン併用による無増悪生存期間(PFS)の延長、ステロイド抵抗性/依存性の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対するルキソリチニブの有効性、ルーティンで投与することが多いトラネキサム酸の出血予防効果の検証の4題である。ステロイド抵抗性/依存性の慢性GVHDに対しルキソリチニブが従来治療の2倍近くの奏効率Robert Zeiser(University Medical Center, Freiburg Im Breisgau, Germany)2021.01.21
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ASH2020注目テーマ 「治療を変える臨床試験結果」#75血液疾患領域では、既存のパラダイムを大きく変える研究や新規治療法の開発が常に進められている。ここでは、ASH2020で発表された多くの臨床試験の中から、臨床現場に大きな影響を及ぼす可能性のある報告を紹介する。高齢の骨髄異形成症候群(MDS)患者に対する同種造血幹細胞移植による全生存率の向上、再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)に対するダラツムマブの皮下注射とポマリドミド、デキサメタゾン併用による無増悪生存期間(PFS)の延長、ステロイド抵抗性/依存性の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対するルキソリチニブの有効性、ルーティンで投与することが多いトラネキサム酸の出血予防効果の検証の4題である。高齢のMDS患者に対して同種移植は推奨される HLA8/8一致ドナーがいればOSは良好Corey Cutler(Division of Stem Cell Transplantation and Cellular Therapy, Dana-Farber Cancer Inst., Boston, MA)2021.01.14
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ASH2020注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #6中和抗体が存在してもAAVベクターによる血友病の遺伝子治療に成功Steven W. Pipe(University of Michigan, Ann Arbor, MO)2021.01.14
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ASH2020注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #4BCR-ABL特異的アロステリック阻害薬asciminibがCMLの3次以降治療に有望Andreas Hochhaus(Klinik für Innere Medizin II, Jena, Germany)2021.01.07
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ASH2020注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #1MPNのドライバー遺伝子変異は 出生前や小児期にすでに生じているJyoti Nangalia, MBBChir(Wellcome Sanger Institute, Hinxton, United Kingdom)2021.01.07
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ASH2020 Advancing the Study of COVID-19遺伝子変異解析やT細胞による追加免疫など 血液学に基づきCOVID-19を解明、治療に道筋2020.12.24
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ASH2020 E. Donnall Thomas Lecture and Prize第62回米国血液学会がバーチャルで開催 須田年生氏がE. Donnall Thomas賞を日本人初受賞2020.12.17
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JSH2020レポート⑤ 「女性医師シンポジウム」第82回日本血液学会学術集会(会長:長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)教授・宮﨑泰司氏)が、2020年10月10日から国立京都国際会館を拠点にWEB開催された。全てのプログラムが11月8日まで約1カ月にわたりオンデマンドで視聴できるという、WEBならではの特長を生かしての学術集会となった。テーマは「血液学―多様性の追求」。オープニングセレモニーでは、宮﨑氏がこのテーマに込めた思いについて「基礎から臨床まで連続していること、多職種が関わる領域であること、若手からベテランまで関わることなど、多種多様な人材や研究テーマが血液学を発展させ、未来を切り拓く」と述べた。個人のポテンシャルを最大に発揮するため 男性、女性の枠を超え多様な働き方の創出を2020.11.19
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JSH2020レポート④ シンポジウム1「造血器疾患における細胞・遺伝子治療の進歩」第82回日本血液学会学術集会(会長:長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)教授・宮﨑泰司氏)が、2020年10月10日から国立京都国際会館を拠点にWEB開催された。全てのプログラムが11月8日まで約1カ月にわたりオンデマンドで視聴できるという、WEBならではの特長を生かしての学術集会となった。テーマは「血液学―多様性の追求」。オープニングセレモニーでは、宮﨑氏がこのテーマに込めた思いについて「基礎から臨床まで連続していること、多職種が関わる領域であること、若手からベテランまで関わることなど、多種多様な人材や研究テーマが血液学を発展させ、未来を切り拓く」と述べた。CAR-T細胞療法やiPS細胞療法における課題を克服すべくユニバーサルな細胞や低コスト化への研究が進む2020.11.12
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JSH2020レポート③ プレジデンシャルシンポジウム2「HTLV-1/ATLの最前線」第82回日本血液学会学術集会(会長:長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)教授・宮﨑泰司氏)が、2020年10月10日から国立京都国際会館を拠点にWEB開催された。全てのプログラムが11月8日まで約1カ月にわたりオンデマンドで視聴できるという、WEBならではの特長を生かしての学術集会となった。テーマは「血液学―多様性の追求」。オープニングセレモニーでは、宮﨑氏がこのテーマに込めた思いについて「基礎から臨床まで連続していること、多職種が関わる領域であること、若手からベテランまで関わることなど、多種多様な人材や研究テーマが血液学を発展させ、未来を切り拓く」と述べた。HTLV-1感染からATLへの発症機序と分子病態、キャリア対応、治療の最新情報を網羅2020.11.05
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JSH2020レポート② 「プレナリーセッション」第82回日本血液学会学術集会(会長:長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)教授・宮﨑泰司氏)が、2020年10月10日から国立京都国際会館を拠点にWEB開催された。全てのプログラムが11月8日まで約1カ月にわたりオンデマンドで視聴できるという、WEBならではの特長を生かしての学術集会となった。テーマは「血液学―多様性の追求」。オープニングセレモニーでは、宮﨑氏がこのテーマに込めた思いについて「基礎から臨床まで連続していること、多職種が関わる領域であること、若手からベテランまで関わることなど、多種多様な人材や研究テーマが血液学を発展させ、未来を切り拓く」と述べた。6名の演者がハイレベルな研究成果を報告 現地からLIVE配信される2020.10.29
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JSH2020レポート① オープニングセレモニー・会長講演第82回日本血液学会学術集会(会長:長崎大学原爆後障害医療研究所 原爆・ヒバクシャ医療部門 血液内科学研究分野(原研内科)教授・宮﨑泰司氏)が、2020年10月10日から国立京都国際会館を拠点にWEB開催された。全てのプログラムが11月8日まで約1カ月にわたりオンデマンドで視聴できるという、WEBならではの特長を生かしての学術集会となった。テーマは「血液学―多様性の追求」。オープニングセレモニーでは、宮﨑氏がこのテーマに込めた思いについて「基礎から臨床まで連続していること、多職種が関わる領域であること、若手からベテランまで関わることなど、多種多様な人材や研究テーマが血液学を発展させ、未来を切り拓く」と述べた。第82回日本血液学会学術集会が初のWEB開催 血液学の多様性がプログラムの随所に反映2020.10.22
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第60回日本リンパ網内系学会総会 レポート③
ワークショップ「リンパ腫の診断・治療の最前線」第60回日本リンパ網内系学会総会(会長:藤田医科大学・岡本昌隆氏)と第23回日本血液病理研究会(会長:愛知県がんセンター・加藤省一氏)が、2020年8月20〜21日にWEB開催された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、初の完全WEB開催となった。会長の岡本昌隆氏は開会の挨拶で、WEB開催によって学会主導の基本プログラムを軸とした縮小開催になることをお詫びした上で、「独創一理」という総会の理念には「一人ひとりの創造力が、新しい時代を切り拓く力となり得る」という思いを込めたと説明した。
「Hematopaseo」では、総会のサブテーマである「ゲノム医療時代への展望」を巡る3つのセッションについて報告する。リンパ腫の診断・治療における最新の報告 リキッドバイオプシーや開発中の新規薬剤など2020.10.08 -
第82回日本血液学会学術集会のみどころ学術の多様性を増し、多彩な人材を育成して血液学を未来につなげる2020.10.01
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第60回日本リンパ網内系学会総会 レポート②
招請講演1「血液疾患のAI医療」第60回日本リンパ網内系学会総会(会長:藤田医科大学・岡本昌隆氏)と第23回日本血液病理研究会(会長:愛知県がんセンター・加藤省一氏)が、2020年8月20〜21日にWEB開催された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、初の完全WEB開催となった。会長の岡本昌隆氏は開会の挨拶で、WEB開催によって学会主導の基本プログラムを軸とした縮小開催になることをお詫びした上で、「独創一理」という総会の理念には「一人ひとりの創造力が、新しい時代を切り拓く力となり得る」という思いを込めたと説明した。
「Hematopaseo」では、総会のサブテーマである「ゲノム医療時代への展望」を巡る3つのセッションについて報告する。AIがゲノム医療で果たす役割とは Watsonの活用と今後の可能性を示す2020.09.24 -
第60回日本リンパ網内系学会総会 レポート①
シンポジウム1「ゲノム医療時代のリンパ腫治療-プレシジョンメディシンの実現にむけて-」第60回日本リンパ網内系学会総会(会長:藤田医科大学・岡本昌隆氏)と第23回日本血液病理研究会(会長:愛知県がんセンター・加藤省一氏)が、2020年8月20〜21日にWEB開催された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、初の完全WEB開催となった。会長の岡本昌隆氏は開会の挨拶で、WEB開催によって学会主導の基本プログラムを軸とした縮小開催になることをお詫びした上で、「独創一理」という総会の理念には「一人ひとりの創造力が、新しい時代を切り拓く力となり得る」という思いを込めたと説明した。
「Hematopaseo」では、総会のサブテーマである「ゲノム医療時代への展望」を巡る3つのセッションについて報告する。プレシジョンメディシンの実現にむけて リンパ腫診療に対するゲノム医療の意義と可能性を検討2020.09.17 -
EHA2020 Virtualレポート⑬ 一般口演EHA2020の発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。ステロイド抵抗性急性GVHDに対しルキソリチニブが奏効率の改善に有用Robert Zeiser(Department of Haematology, Oncology and Stem Cell Transplantation, University Hospital Freiburg, Freiburg, Germany)2020.09.03
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EHA2020 Virtualレポート⑫ 一般口演EHA2020の発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。PNHに対するペグセタコプランの有効性を確認 エクリズマブに比べヘモグロビン値などを改善Peter Hillmen(St James's University Hospital, Leeds, United Kingdom)2020.09.03
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EHA2020 Virtualレポート⑪ 一般口演EHA2020の発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。低リスクMDS患者へのイメテルスタット投与で20カ月の輸血依存離脱、ヘモグロビン値も改善Uwe Platzbecker(Department of Hematology and Cell Therapy,University Clinic Leipzig, Leipzig, Germany)2020.08.27
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EHA2020 Virtualレポート⑩ Presidential SymposiumEHA2020のPresidential Symposiumの発表演題の中から、今年の注目トピックスをお届けします。高リスク小児ALLに対する移植前処置でTBI併用が化学療法単独よりOSを延長Christina Peters(St. Anna Children's Hospital, Vienna, Austria)2020.08.27
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EHA2020 Virtualレポート⑨ Presidential SymposiumEHA2020のPresidential Symposiumの発表演題の中から、今年の注目トピックスをお届けします。ホジキンリンパ腫のPETによる予後予測 化学療法後に陰性になれば放射線療法は不要にPeter Borchmann(University Hospital of Cologne, Cologne, Germany)2020.08.20
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EHA2020 Virtualレポート⑧ Presidential SymposiumEHA2020のPresidential Symposiumの発表演題の中から、今年の注目トピックスをお届けします。遺伝性素因保有者の白血病発症に小児期の抗生物質による腸内細菌叢の乱れが関与Carolina Vicente-Dueñas(Institute of Biomedical Research of Salmanca, Spain)2020.08.20
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第60回日本リンパ網内系学会総会・第23回日本血液病理研究会のみどころ「一人ひとりの創造力が未来を切り拓く」 初のWEB開催に挑戦、基本プログラムは全て実施2020.08.06
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EHA2020 Virtualレポート⑦ Late-breaking Session今年のEHAのLate-Breaking Sessionでは7演題が選ばれた。その中で、再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの有効性の検討(#2600)、高齢者急性骨髄性白血病(AML)に対するベネトクラクスの有効性の検討(#2601)、真性多血症に対するロペグインターフェロンと瀉血の有効性の比較(#2602)、再発・難治性多発性骨髄腫に対するカルフィルゾミブとイサツキシマブの併用効果の検討(#2603)、アミロイドーシスに対するダラツムマブの有効性の検討(#2604)の5演題は、新しい治療法に関する臨床試験結果の報告であった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連では2演題が選ばれ、COVID-19による血管内皮傷害で凝固異常が発症(#2605)とCOVID-19により鎌状赤血球症などでリスクが高まる(#2606)であった。
この中から再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの効果、AMLへのベネトクラクスの効果、アミロイドーシスに対するダラツムマブの効果、鎌状赤血球症に対するCOVID-19の影響について検討した4演題を紹介する。COVID-19の鎌状赤血球症に対する影響 高齢になるほど重症化のリスク高まるPaul Telfer(Queen Mary University of London, UK)2020.07.30 -
EHA2020 Virtualレポート⑥ Late-breaking Session今年のEHAのLate-Breaking Sessionでは7演題が選ばれた。その中で、再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの有効性の検討(#2600)、高齢者急性骨髄性白血病(AML)に対するベネトクラクスの有効性の検討(#2601)、真性多血症に対するロペグインターフェロンと瀉血の有効性の比較(#2602)、再発・難治性多発性骨髄腫に対するカルフィルゾミブとイサツキシマブの併用効果の検討(#2603)、アミロイドーシスに対するダラツムマブの有効性の検討(#2604)の5演題は、新しい治療法に関する臨床試験結果の報告であった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連では2演題が選ばれ、COVID-19による血管内皮傷害で凝固異常が発症(#2605)とCOVID-19により鎌状赤血球症などでリスクが高まる(#2606)であった。
この中から再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの効果、AMLへのベネトクラクスの効果、アミロイドーシスに対するダラツムマブの効果、鎌状赤血球症に対するCOVID-19の影響について検討した4演題を紹介する。未治療の全身性ALアミロイドーシスに対しダラツムマブを含む多剤併用療法が有効Efstathios Kastritis(National and Kapodistrian University of Athens, School of Medicine, Athens, Greece)2020.07.30 -
EHA2020 Virtualレポート⑤ Late-breaking Session今年のEHAのLate-Breaking Sessionでは7演題が選ばれた。その中で、再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの有効性の検討(#2600)、高齢者急性骨髄性白血病(AML)に対するベネトクラクスの有効性の検討(#2601)、真性多血症に対するロペグインターフェロンと瀉血の有効性の比較(#2602)、再発・難治性多発性骨髄腫に対するカルフィルゾミブとイサツキシマブの併用効果の検討(#2603)、アミロイドーシスに対するダラツムマブの有効性の検討(#2604)の5演題は、新しい治療法に関する臨床試験結果の報告であった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連では2演題が選ばれ、COVID-19による血管内皮傷害で凝固異常が発症(#2605)とCOVID-19により鎌状赤血球症などでリスクが高まる(#2606)であった。
この中から再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの効果、AMLへのベネトクラクスの効果、アミロイドーシスに対するダラツムマブの効果、鎌状赤血球症に対するCOVID-19の影響について検討した4演題を紹介する。ベネトクラクス+アザシチジンが高齢の未治療AMLのOSを改善Courtney D. DiNardo(MD Anderson Cancer Center, Houston, Texas, USA)2020.07.22 -
EHA2020 Virtualレポート④ Late-breaking Session今年のEHAのLate-Breaking Sessionでは7演題が選ばれた。その中で、再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの有効性の検討(#2600)、高齢者急性骨髄性白血病(AML)に対するベネトクラクスの有効性の検討(#2601)、真性多血症に対するロペグインターフェロンと瀉血の有効性の比較(#2602)、再発・難治性多発性骨髄腫に対するカルフィルゾミブとイサツキシマブの併用効果の検討(#2603)、アミロイドーシスに対するダラツムマブの有効性の検討(#2604)の5演題は、新しい治療法に関する臨床試験結果の報告であった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連では2演題が選ばれ、COVID-19による血管内皮傷害で凝固異常が発症(#2605)とCOVID-19により鎌状赤血球症などでリスクが高まる(#2606)であった。
この中から再発・難治性ホジキンリンパ腫に対するペムブロリズマブの効果、AMLへのベネトクラクスの効果、アミロイドーシスに対するダラツムマブの効果、鎌状赤血球症に対するCOVID-19の影響について検討した4演題を紹介する。ホジキンリンパ腫へのペムブロリズマブの投与 ブレンツキシマブ・ベドチンとの比較でPFSを延長Pier Luigi Zinzani(University of Bologna, Bologna, Italy)2020.07.22 -
EHA2020 Virtualレポート③ COVID-19 & Hematology Session: Current and Future致死性の血栓症の早期発見に注力を 血漿療法と抗ウイルス薬の治験に関心集まる2020.07.16
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EHA2020 Virtualレポート② COVID-19 & Hematology Session: Clinical managementコロナ禍の造血器腫瘍の治療においては、腫瘍治療の遅滞回避が重要2020.07.16
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EHA2020 Virtualレポート① バーチャルミーティング開催COVID-19の影響受け、初のバーチャルミーティング開催 主要セッションをライブ配信、オンデマンドでも2020.07.16
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日本感染症学会 COVID-19シンポジウム③既存薬の有効性や投与時期の検討始まる 専門家有志による分かりやすい情報発信も2020.05.21
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日本感染症学会 COVID-19シンポジウム②無症状者や軽症者が8〜9割を占める 陽性無自覚の状態で感染拡大の可能性2020.05.14
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日本感染症学会 COVID-19シンポジウム①新型コロナウイルス感染症情報をweb講演会で発信 クラスター解析、臨床試験の最新の知見が集結2020.04.30
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第42回日本造血細胞移植学会総会のみどころ(総会は中止となりました)「移植は多くの人の努力で成り立っている」 技術の進歩より大切なことを再認識する場に2020.03.05
2019年開催
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第61回日本小児血液・がん学会学術集会レポート② シンポジウム8 CAR-T療法CAR-T療法、次世代に向け開発進む コスト低減、標的分子の多様化などが焦点2020.03.26
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第61回日本小児血液・がん学会学術集会レポート① シンポジウム4 凝固異常血友病に対する新規治療薬の有効性などを報告 半減期延長製剤など治療選択の幅が広がる2020.03.19
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ASH2019注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #6再発難治MM治療でのダラツムマブの上乗せでカルフィルゾミブ+デキサメタゾン2剤よりPFSが延長Saad Z. Usmani(Atrium Health, Charlotte, NC)2020.02.27
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ASH2019注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #355歳以上のAML寛解導入療法後の維持療法 経口アザシチジンがOS、RFSを改善Andrew H. Wei(The Alfred Hospital, Melbourne, AUS)2020.02.20
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ASH2019注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #1小児・AYA世代の初回の再発B-ALLに対しブリナツモマブは化学療法より再寛解導入に有用Patrick A. Brown(Division of Pediatric Oncology, Sidney Kimmel Comprehensive Cancer Center, Johns Hopkins University, Baltimore, MD)2020.02.20
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ASH2019注目テーマ JALSGの臨床研究結果日本人のALL、AML、MDSの治療について3つの臨床試験の結果が報告される2020.02.13
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ASH2019注目テーマ BTK阻害薬原発性マクログロブリン血症および中枢神経系原発悪性リンパ腫に対する第2世代BTK阻害薬の期待2020.02.06
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ASH2019注目テーマ 再発・難治性MMに挑むCAR-T療法再発・難治性MMに対する新規CAR-T療法 BCMAやCD38が標的、完全奏効例も多い2020.01.30
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ASH2019注目テーマ CAR-T療法を巡る新潮流次世代免疫療法はすぐに使える既製品(off-the-shelf)に CAR-T療法後の再発例にも二重特異性抗体は有効2020.01.23
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ASH2019スペシャルインタビュー Scientific Program網羅的遺伝子解析により多様なニッチ細胞の存在が明らかに Dynamic Change of the Hematopoietic Stem Cell Niche須田年生(熊本大学 国際先端医学研究機構 卓越教授、シンガポール国立大学がん研究所 教授)2020.01.16
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ASH2019スペシャルレポート6人の専門医がASHの最新トピックスを紹介第61回米国血液学会年次総会(ASH2019)2019.12.19
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JSH2019レポート(6)第81回日本血液学会学術集会振り返り開幕と閉会が“つながり”、安堵 「明るい未来を描き、今を一生懸命に」を伝える2019.12.12
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JSH2019レポート(5) Symposium 9 「がん免疫療法の進歩」さまざまな新規CAR-Tが開発中 奏効率アップを目指し併用療法の検討も2019.11.21
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JSH2019レポート(4) Symposium 1 「造血不全の分子基盤」スプライシング異常、クローン性造血、腸内細菌叢の造血幹細胞制御、微小環境など 5人の演者が最新の研究成果を報告2019.11.14
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JSH2019レポート(3) Clinical Debateスマホを使って聴衆が投票 ディベート前後で結果が逆転したClinical Questionも2019.11.07
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JSH2019レポート(2) Presidential Symposium 1 「AIと未来医療」第3次AIブームのいま 血液疾患治療は変わるのか2019.10.31
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JSH2019レポート(1)第81回日本血液学会学術集会が開催一人ひとりの血液学への“夢”に向かい、今こそ行動を2019.10.24
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第81回日本血液学会学術集会のみどころ次代を担う若き研究者に「夢」を
楽しく満足度の高い学術集会に2019.09.26 -
第17回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート②-2 シンポジウム5
「造血器腫瘍に対する免疫療法」リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病に対する免疫療法の有効性についての最新の解析結果(2/2)2019.09.19 -
第17回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート②-1 シンポジウム5
「造血器腫瘍に対する免疫療法」リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病に対する免疫療法の有効性についての最新の解析結果(1/2)2019.09.12 -
第17回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート① ワークショップ2
「がん治療と仕事の両立:医療者に求められる具体的な支援のかたち」がん治療と仕事の両立支援に向け 医療者、企業、がん患者が具体策を提示2019.08.29 -
EHA2019レポート⑥ Future implication of management in CMLEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。CMLでの妊娠例数の77%が出産、98%は正常児 妊娠判明直後のTKI中止で妊娠・出産への影響を抑えるEkaterina Chelysheva(National Research Center for Hematology, Moscow, Russian Federation)2019.08.01
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EHA2019レポート⑤ Late-breaking SessionEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。再発・難治性CLLにacalabrutinib単剤が有効 標準治療と比較してPFSを有意に改善Paolo Ghia(University Vita-Salute San Raffaele, Milan, Italy)2019.08.01
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EHA2019レポート④ Late-breaking SessionEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。再発・難治性MMへのベネトクラクス併用でPFSが改善 ただし、OSは併用なしの方が良好な結果にShaji K. Kumar(Mayo Clinic, Rochester, MN, USA)2019.07.25
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EHA2019レポート③ Aggressive lymphomas - New agentsEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。再発・難治性リンパ腫の“don’t eat me”シグナルを封じる Hu5F9-G4とリツキシマブ併用のがん免疫療法Mark Roschewski(National Cancer Institute, Bethesda, United States)2019.07.25
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EHA2019レポート② Presidential SymposiumEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。未治療CLLへのベネトクラクスとオビヌツズマブの併用 12カ月間の投与でPFSが改善、MRD陰性率も高くKirsten Fischer(Department I of Internal Medicine and Center of Integrated Oncology Cologne Bonn, University Hospital, Cologne, Germany)2019.07.18
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EHA2019レポート① Presidential SymposiumEHA2019での発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。移植適応の初発MMへのダラツムマブ併用で地固め療法後の厳格な完全奏効率が改善Philippe Moreau(Hematology, University Hospital Hotel-Dieu, Nantes, France)2019.07.18
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EHA2019スペシャルインタビュー② Late-Breaking Oral Session特定の腸内細菌が骨髄の造血応答を活性化することをつきとめる滝澤仁(熊本大学 国際先端医学研究機構 副機構長・特別招聘教授)2019.07.11
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EHA2019スペシャルインタビュー① EHA-JSH Joint Symposiumわが国で開発が進む多発性骨髄腫に対する新たなCAR-T療法 ヒトに対する効果や安全性の検証が次のステップ保仙直毅(大阪大学大学院 医学系研究科 癌幹細胞制御学寄附講座 准教授)2019.07.04
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EHA2019スペシャルレポート1万2600人以上が参加、過去最大規模に わが国の基礎・臨床の研究に注目集まる第24回欧州血液学会(EHA2019)2019.06.27
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骨髄腫学会2019レポート③ シンポジウム2「合併症の病態に基づく骨髄腫の最適な治療選択」合併症を有する多発性骨髄腫の治療選択 ~アミロイドーシス、骨病変への対応~2019.06.20
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骨髄腫学会2019レポート②-2 Pros and Cons「自家移植後の維持療法は必要か?どのような患者が適応で、どのような維持療法が良いのか?」Pros:レナリドミドによるPFS延長は確立されている Cons:細胞遺伝学、MRD、免疫能を考慮した対応を(後編:Cons)2019.06.13
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骨髄腫学会2019レポート②-1 Pros and Cons「自家移植後の維持療法は必要か?どのような患者が適応で、どのような維持療法が良いのか?」Pros:レナリドミドによるPFS延長は確立されている Cons:細胞遺伝学、MRD、免疫能を考慮した対応を(前編:Pros)2019.06.06
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骨髄腫学会2019レポート① 会長講演「プレシジョンメディシン時代における多発性骨髄腫治療の展望」第44回日本骨髄腫学会が開催 「個性に基づく治療」の実現に向け活発な議論2019.05.30
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JSHCT2019レポート(5) 第41回日本造血細胞移植学会総会振り返り移植を科学の目で見つめ直す機会に 学会は多施設・多職種が連携するチーム2019.05.09
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JSHCT2019レポート(4) シンポジウム3「Basic science in cellular medicine」iPS細胞、エピジェネティクス、新規シーケンス技術 最新の基礎研究の成果と血液疾患への応用の可能性2019.04.18
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JSHCT2019レポート(3) 看護シンポジウム「AYA世代の造血幹細胞移植医療と支援のあり方~AYA世代の未来のために~」さまざまな困難を抱えるAYA世代のがん患者 新たな研究会や患者団体が支援に乗り出す2019.04.04
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JSHCT2019レポート(2) 会長シンポジウム小児の移植後の生活を考慮した治療選択へ 妊孕性の温存は専門医との密接な連携で2019.03.28
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JSHCT2019レポート(1)第41回日本造血細胞移植学会が開催 “Rapid Fire Presentation”など新企画が関心を集める2019.03.22
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第41回日本造血細胞移植学会総会のみどころ「小児」「AYA世代」の移植にも焦点を当てる2019.02.28
2018年開催
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第60回日本小児血液・がん学会学術集会レポート② 特別講演ダウン症に伴う急性巨核芽球性白血病は遺伝子異常とエピゲノムの変化で発症2019.02.21
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第60回日本小児血液・がん学会学術集会レポート① 特別講演PD-L1遺伝子異常によりがん細胞が免疫回避 HTLV-1やEBVの感染がその機序に関与2019.02.14
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ASH2018 注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #4イブルチニブとリツキシマブの併用で未治療若年CLLのPFSとOSを延長Tait D. Shanafelt(Stanford University, Stanford, CA)2019.02.07
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ASH2018 注目テーマ Late-Breaking Abstracts Session #2移植非適応の高齢初発MM患者に対しダラツムマブ+Rd療法がPFSを延長Thierry Facon(Service des Maladies du Sang, Hôpital Claude Huriez, Lille, France)2019.02.07
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ASH2018 注目テーマ Plenary Session #6未治療高齢者CLLに対するイブルチニブ投与は従来のリツキシマブ併用化学療法よりPFSを延長Jennifer A. Woyach(The Ohio State University Comprehensive Cancer Center, The Ohio State University, Columbus, OH)2019.01.31
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ASH2018 注目テーマ Plenary Session #1Luspaterceptによって、低リスクMDSの赤血球輸血依存の回避が高い割合で達成Alan F. List(Moffitt Cancer Center, Tampa, FL)2019.01.31
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ASH2018 注目テーマ 個別化医療MDSの予後予測、移植成績の向上に個別化医療が貢献 機械学習法、ビッグデータの活用など新技術を応用2019.01.24
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ASH2018 注目テーマ CAR-T療法再発難治DLBCL、小児・若年成人B-ALLに対するCAR-T療法による持続的効果が報告される2019.01.17
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JSH2018レポート(5) Symposium「Rising star in JSH」国際的評価を受けた6人の“期待の星” 血液学会の基礎研究の将来を担う2019.01.17
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ASH2018 注目テーマ 鎌状赤血球症 今回のASHでは、赤血球系の様々な疾患についての研究結果がクローズアップされ、鎌状赤血球症に関する報告も注目を集めた。アフリカではサブサハラ(サハラ砂漠以南の地域)の4カ国におけるヒドロキシウレアの治療効果についての検討が行なわれ、また、米国ではハプロ移植の有効性と安全性の検討が行なわれ、それらの結果が報告された。鎌状赤血球症の治療の進展を示す結果が相次ぐ 移植やヒドロキシウレアなどの治療効果が明らかに2019.01.10
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ASH2018スペシャルレポート6人の専門医がASHの最新トピックスを紹介第60回米国血液学会年次総会(ASH2018)2018.12.13
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JSH2018レポート(4) JSH2018振り返り血液学のさらなる発展を確認できた80回学術集会 国際化の流れが定着、若手の成長に期待2018.12.06
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JSH2018レポート(3) Asian Joint Panel Discussion「B-cell malignancy including multiple myeloma」アジアにおけるB細胞リンパ腫について 7つの国・地域が臨床試験の結果などを報告2018.11.15
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第16回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート③-2 シンポジウム15「造血器腫瘍に対する治療概念の進化」(後編)AMLはリスクを層別化した精密医療の次代に TKIによる深い寛解でCMLは治療中止も可能に2018.11.08
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JSH2018レポート(2) 会長講演「造血器腫瘍における治療標的としてのチロシンキナーゼ」活性型変異のあるチロシンキナーゼの機能を解析 AMLの新規治療、CMLの治癒に向け研究開発を続ける2018.11.01
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第16回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート③-1 シンポジウム15「造血器腫瘍に対する治療概念の進化」(前編)分子標的薬が治療を変えたリンパ腫、骨髄腫 MDSでは免疫チェックポイント阻害薬にも期待2018.11.01
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JSH2018レポート(1)第80回日本血液学会学術集会が開催先人の熱意と献身を次代に引き継ぎ、さらに前進2018.10.25
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第16回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート② シンポジウム6「AYA世代のがん治療の現況と展望」小児科や成人科への振り分けではなく“AYA世代のがん”としての診療と支援を2018.10.18
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第16回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート① 合同シンポジウム2(日本緩和医療学会/日本臨床腫瘍学会)「腫瘍学と緩和ケアの統合:どのように実践するか?」早期からの緩和ケアの実践を目指し臨床現場での腫瘍学との統合を議論2018.10.11
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第80回日本血液学会学術集会のみどころ80周年の節目を迎えた日本血液学会
先達の業績を引き継ぎ発展させるきっかけに2018.10.04 -
第58回日本リンパ網内系学会総会 レポート① シンポジウム3「免疫チェックポイント阻害によるリンパ腫治療の可能性」ホジキンリンパ腫以外の悪性リンパ腫に対する免疫チェックポイント阻害療法の可能性を議論2018.09.20
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EHA2018レポート②-4 Presidential Symposium EHA2018のPresidential Symposiumでは、Best Abstractsとして選ばれた6演題の発表があった。その中から、特に注目を集めた4演題について紹介する。輸血による鉄過剰症は、M2型マクロファージの分化を促進し、感染症に対する自然免疫応答を鈍らせるFrancesca Vinchi(Iron Research Program, New York Blood Center, New York, United States)2018.09.06
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EHA2018レポート②-3 Presidential Symposium EHA2018のPresidential Symposiumでは、Best Abstractsとして選ばれた6演題の発表があった。その中から、特に注目を集めた4演題について紹介する。未治療の進行期濾胞性リンパ腫に対する、レナリドミド+リツキシマブ併用療法はリツキシマブ+化学療法の有効性と同等Frank Morschhauser(Department d' Hematologie, Centre Hospitalier Universitaire Régional de Lille, Unité GRITA, Lille, France)2018.09.06
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EHA2018レポート②-2 Presidential Symposium EHA2018のPresidential Symposiumでは、Best Abstractsとして選ばれた6演題の発表があった。その中から、特に注目を集めた4演題について紹介する。未治療のCLLに対するオビヌツズマブ+chlorambucil併用 リツキシマブ+chlorambucilに比して有意にOSを改善Valentin Goede(German CLL Study Group, Department I of Internal Medicine, Center of Integrated Oncology, University Hospital, Cologne, Germany;Oncogeriatric Unit, Department of Geriatric Medicine,St Marien Hospital,Cologne,Germany)2018.08.23
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EHA2018レポート②-1 Presidential Symposium EHA2018のPresidential Symposiumでは、Best Abstractsとして選ばれた6演題の発表があった。その中から、特に注目を集めた4演題について紹介する。2つの抗原を標的とするCLL1-CD33 CAR-T細胞療法 再発・難治性AML患者に対する臨床成績は良好Fang Liu(Department of Hematology, Chengdu Military General Hospital, Chengdu, China)2018.08.23
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EHA2018レポート①-2 Late-Breaking Oral Session EHA2018の最終日に行なわれたLate-Breaking Oral Sessionでは、わが国の施設も参加した臨床研究の結果が2題、報告された。一つは発作性夜間血色素尿症(PNH)の治療に用いられるエクリズマブの後継薬となるRavulizumabについての、エクリズマブに対する非劣性試験の結果、もう一つは、再発・難治性多発性骨髄腫に対し、ポマリドミドと低用量デキサメタゾンの併用療法(Pd療法)と、それにエロツズマブを加えたEPd療法の治療成績を比較した臨床試験の結果である。この2演題について紹介する。再発・難治性多発性骨髄腫に対するエロツズマブ+Pd療法がPFSを延長Meletios Dimopoulos(National and Kapodistrian University of Athens, Athens, Greece)2018.08.09
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EHA2018レポート①-1 Late-Breaking Oral Session EHA2018の最終日に行なわれたLate-Breaking Oral Sessionでは、わが国の施設も参加した臨床研究の結果が2題、報告された。一つは発作性夜間血色素尿症(PNH)の治療に用いられるエクリズマブの後継薬となるRavulizumabについての、エクリズマブに対する非劣性試験の結果、もう一つは、再発・難治性多発性骨髄腫に対し、ポマリドミドと低用量デキサメタゾンの併用療法(Pd療法)と、それにエロツズマブを加えたEPd療法の治療成績を比較した臨床試験の結果である。この2演題について紹介する。PNHへの8週間隔のravulizumab投与は2週間隔のエクリズマブ投与に対し非劣性Jong Wook Lee(Department of Hematology, Seoul St. Mary’s Hospital, College of Medicine, The Catholic University of Korea, Seoul, Korea, Republic Of)2018.08.09
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EHA2018スペシャルレポート臨床・研究の最新トレンドとわが国の若手研究者の活躍第23回欧州血液学会(EHA2018)2018.08.02
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EHA2018スペシャルレポート わが国の若手研究者の発表より(3) EHA2018では約2,800の採択演題のうち4割以上が誌上発表のみであったため、口演発表の採択率がとても低く、著名な研究者でもポスターで発表する姿がみられました。ここでは、EHAで初めて口演発表、ポスター発表を行なった日本の若手研究者3名に注目し、ご研究内容とEHA発表後の感想をお聞きしました。FLからDLBCLへの形質転換を簡便に判定するための新しい評価指標を提案七條敬文(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)2018.08.02
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EHA2018スペシャルレポート わが国の若手研究者の発表より(2) EHA2018では約2,800の採択演題のうち4割以上が誌上発表のみであったため、口演発表の採択率がとても低く、著名な研究者でもポスターで発表する姿がみられました。ここでは、EHAで初めて口演発表、ポスター発表を行なった日本の若手研究者3名に注目し、ご研究内容とEHA発表後の感想をお聞きしました。Nestin陽性細胞におけるNotchシグナルの造血に関する役割を発見坂本竜弘(筑波大学附属病院 血液内科)2018.07.26
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EHA2018スペシャルレポート わが国の若手研究者の発表より(1) EHA2018では約2,800の採択演題のうち4割以上が誌上発表のみであったため、口演発表の採択率がとても低く、著名な研究者でもポスターで発表する姿がみられました。ここでは、EHAで初めて口演発表、ポスター発表を行なった日本の若手研究者3名に注目し、ご研究内容とEHA発表後の感想をお聞きしました。コヒーシン遺伝子STAG2が造血系に及ぼす影響を条件付きノックアウトマウスの解析を通じて解明越智陽太郎(京都大学大学院医学研究科 腫瘍生物学講座)2018.07.19
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日本骨髄腫学会2018レポート(5) 招待講演「セレブロンの発見とセレブロンモジュレーターによる治療応用」半田ビーズで発見したセレブロンにより、薬理作用の解明、創薬へと展開半田宏(東京医科大学 ナノ粒子先端医学応用講座)2018.06.28
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日本骨髄腫学会2018レポート(4) 会長講演「POEMS症候群の克服に向けて~分子病態解明と新規治療法の確立」分子病態の解明が進み、自家移植による治療成績も向上中世古知昭(国際医療福祉大学 医学部 血液内科学)2018.06.14
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日本骨髄腫学会2018レポート(3) シンポジウム3「新規分子標的療法と免疫療法、CAR-T細胞療法の新展開」CAR-T細胞療法の国内開発の準備進む 有害事象のマネジメント体制の確立が必須田村秀人(日本医科大学)・今井陽一(東京大学)・大嶺謙(自治医科大学)・保仙直毅(大阪大学)2018.06.07
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日本骨髄腫学会2018レポート(2) シンポジウム4「更なる新規薬剤時代の多発性骨髄腫の治療戦略」新規治療薬の併用療法で治療成績がさらに向上 遺伝子解析に基づく個別化医療も視野にSaad Z. Usmani(Levine Cancer Institute)・A. Keith Stewart(Mayo Clinic)・角南一貴(岡山医療センター)・丸山大(国立がん研究センター中央病院)2018.05.31
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日本骨髄腫学会2018レポート(1) シンポジウム2「骨髄腫診断の進歩、MRD、合併症のマネージメント」各種のMRD測定法の比較結果が明らかに 画像診断ではlow-dose全身CTの有用性が示される髙松博幸(金沢大学)・末永孝生(亀田総合病院)・三木浩和(徳島大学)・三澤園子(千葉大学)2018.05.24
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JSHCT2018レポート(6) 総会会長・豊嶋崇徳氏に聞く世代を超え造血細胞移植の“バトン”を渡す 学会の国際化に向けた改革の一歩に2018.05.17
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JSHCT2018レポート(4)-4成人Ph陰性ALLの寛解後療法の選択はMRD測定によるリスク評価に応じて行う長藤宏司(久留米大学医学部 内科学講座 血液・腫瘍内科部門)2018.05.10
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JSHCT2018レポート(5) 総会2日目に行われた「会長シンポジウム」(座長:慶応義塾大学・岡本真一郎氏、北海道大学・豊嶋崇徳氏)。「The Future of SCT」というテーマで、日米欧の3名の研究者が、未来の造血幹細胞移植について講演した。日本の発表者の豊嶋崇徳氏をはじめ、それぞれが造血幹細胞移植の“夢”を語った。GVHDの標的臓器における最新の分子病態を総括 同種移植発展のために、不断の研究を呼びかける豊嶋崇徳(北海道大学 大学院 医学研究院 内科系部門 内科学分野 血液内科学)2018.04.26
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JSHCT2018レポート(4)-3PTCyを用いたHLA半合致移植によって高いGVHD抑制効果と生着率が示される杉田純一(北海道大学病院 血液内科)2018.04.19
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JSHCT2018レポート(4)-2MRD陰性を治療の目標に 多くの新薬が臨床導入された現在も、移植の役割は大きいMeletios A. Dimopoulos(Department of Clonical Therapeutics, the National and Kapodistrian University of Athens, School of medicine, Greece)2018.04.05
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JSHCT2018レポート(4)-1進行期ホジキンリンパ腫に対する新規治療薬 化学療法、移植後地固め療法で高い効果Robert W. Chen(City of Hope Hospital Duarte, Comprehensive Cancer Center, U.S.A.)2018.03.29
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JSHCT2018レポート(3)-3 「優れた研究内容を、皆で認め称賛する場を作りたい」という豊嶋崇徳会長の強い思いから、本総会で初めて設けられた「プレナリーセッション」。一般口演の中から特に優れた3演題が選ばれ、気鋭の研究者たちによって発表された。参加者で埋めつくされた会場からは研究を讃える多くの声や研究に関する質問が投げかけられた。皮膚慢性GVHDの線維化の改善にHSP47 siRNA含有ビタミンA結合リポソームの効果山川知宏(北海道大学病院 血液内科、札幌北楡病院 血液内科)2018.03.22
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JSHCT2018レポート(3)-2 「優れた研究内容を、皆で認め称賛する場を作りたい」という豊嶋崇徳会長の強い思いから、本総会で初めて設けられた「プレナリーセッション」。一般口演の中から特に優れた3演題が選ばれ、気鋭の研究者たちによって発表された。参加者で埋めつくされた会場からは研究を讃える多くの声や研究に関する質問が投げかけられた。HLA不適合強度減弱前処置移植において4GyのTBI施行が再発高リスク症例に対し有用藤原慎一郎(自治医科大学 血液科)2018.03.15
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JSHCT2018レポート(3)-1 「優れた研究内容を、皆で認め称賛する場を作りたい」という豊嶋崇徳会長の強い思いから、本総会で初めて設けられた「プレナリーセッション」。一般口演の中から特に優れた3演題が選ばれ、気鋭の研究者たちによって発表された。参加者で埋めつくされた会場からは研究を讃える多くの声や研究に関する質問が投げかけられた。強度減弱前治療と移植後シクロホスファミドはHLA半合致末梢血幹細胞移植のGVHD予防効果を高める杉田純一(北海道大学病院 血液内科)2018.03.15
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JSHCT2018レポート(2)移植施設、採取施設に多くの要望が出される 「移植医は移植支援組織の活動に関心を」造血幹細胞移植推進事業フォーラム2018.02.22
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JSHCT2018レポート(1)第40回日本造血細胞移植学会総会が開催北の大地に3100人が参集し、熱く議論2018.02.22
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第40回日本造血細胞移植学会総会のみどころ同じ場所に集い、心を一つにして次のステップへ2018.01.18
2017年開催
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ASH2017 注目演題 Plenary Session #6ホジキンリンパ腫に対するブレンツキシマブ ベドチン併用療法は数十年続く標準治療より病勢進行や死亡などのリスクを23%軽減Joseph M. Connors(British Columbia Cancer Agency, Vancouver, BC, Canada)2018.03.01
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ASH2017 注目演題 Plenary Session #4TPOとIFNγのヘテロ二量体が造血幹細胞/前駆細胞のシグナル伝達と生存を阻害Luigi j. Alvarado(National Institutes of Health, Bethesda, MD, USA)2018.03.01
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ASH2017 注目演題 CAR-T細胞療法 患者の体内から取り出したT細胞を遺伝子操作し、CD19を標的としてがんを攻撃する能力を高め、再び体内に戻すという"究極の個別化医療"といえるキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法が、ASH2017でも注目を集めた。ここではB細胞に由来する悪性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法の有効性を検証した「JULIET」「ZUMA-1」の臨床試験の結果を紹介する。再発・難治性非ホジキンリンパ腫に対しCAR-T細胞療法の奏効は1年以上持続Sattva S. Neelapu(The University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX, USA)2018.03.01
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ASH2017 注目演題 CAR-T細胞療法 患者の体内から取り出したT細胞を遺伝子操作し、CD19を標的としてがんを攻撃する能力を高め、再び体内に戻すという"究極の個別化医療"といえるキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法が、ASH2017でも注目を集めた。ここではB細胞に由来する悪性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法の有効性を検証した「JULIET」「ZUMA-1」の臨床試験の結果を紹介する。再発・難治性DLBCLに対しCAR-T細胞療法が高い有効性示すStephen J. Schuster(Lymphoma Program, Abramson Cancer Center, University of Pennsylvania, Philadelphia, PA, USA)2018.03.01
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ASH2017 Late Breaking Abstracts Session ASH2017の中で最もエキサイティングかつ世界的な注目を集める最新の話題について紹介されるLate Breaking Abstracts Session。腫瘍関連疾患および非腫瘍関連疾患あわせて75演題以上のノミネート演題から6演題が選ばれた。ここでは、そのなかでも特に注目された4演題について紹介する。LBA #6―Edoxabanによるがん合併のVTEの治療は、標準治療薬であるDalteparinに対して有効性・安全性ともに非劣性であることが明らかにGary E. Raskob(College of Public Health, University of Oklahoma College of Public Health, Oklahoma City, OK, USA)2018.01.25
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ASH2017 Late Breaking Abstracts Session ASH2017の中で最もエキサイティングかつ世界的な注目を集める最新の話題について紹介されるLate Breaking Abstracts Session。腫瘍関連疾患および非腫瘍関連疾患あわせて75演題以上のノミネート演題から6演題が選ばれた。ここでは、そのなかでも特に注目された4演題について紹介する。LBA #4―移植不適応のNDMMに対するDaratumumab+VMP(D-VMP)療法はVMP療法よりも有効Maria-Victoria Mateos(University Hospital of Salamanca/IBSAL, Salamanca, Spain)2018.01.25
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ASH2017 Late Breaking Abstracts Session ASH2017の中で最もエキサイティングかつ世界的な注目を集める最新の話題について紹介されるLate Breaking Abstracts Session。腫瘍関連疾患および非腫瘍関連疾患あわせて75演題以上のノミネート演題から6演題が選ばれた。ここでは、そのなかでも特に注目された4演題について紹介する。LBA #2―R/R CLLに対するVenetoclaxとリツキシマブの併用効果は、ベンダムスチンとリツキシマブの併用よりも高いJohn F. Seymour(Peter MacCallum Cancer Centre, Royal Melbourne Hospital, and University of Melbourne, Australia)2018.01.25
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ASH2017 Late Breaking Abstracts Session ASH2017の中で最もエキサイティングかつ世界的な注目を集める最新の話題について紹介されるLate Breaking Abstracts Session。腫瘍関連疾患および非腫瘍関連疾患あわせて75演題以上のノミネート演題から6演題が選ばれた。ここでは、そのなかでも特に注目された4演題について紹介する。LBA #1―aTTPに対するCaplacizumabの高い効果が明らかにMarie Scully(Department of Haematology, University College London Hospitals NHS Trust, London, United Kingdom)2018.01.25
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ASH2017スペシャルレポート7人の専門医がASHの最新トピックスを紹介第59回米国血液学会年次総会(ASH2017)2018.01.11
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JSH2017レポート(6) 学会長による振り返り“Innovation”と“Creation”を具体的な形に 新規の企画に多くの人が関心寄せる学術集会会長・木崎昌弘氏に聞く2017.12.07
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JSH2017レポート(5)ポスター演題の中から詳細に考察された20題を選抜 エキスパートによる司会進行で議論が深まるECR(Excellent Case Report)2017.11.30
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JSH2017レポート(4)白血病の新たな発症機序や多発性骨髄腫とERストレスの関連など 最新の研究成果が注目を集めるPlenary Session2017.11.24
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JSH2017レポート(3)海外の自らのラボで白血病の分子病態解明に挑む 若き研究者5人が集結Presidential Symposium2017.11.16
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JSH2017レポート(2)血液内科医を取り巻く社会の変化を幅広く議論SHI(Socio-Hematology Issues)シンポジウム2017.11.10
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JSH2017レポート(1)第79回日本血液学会学術集会が開催“刷新と創造”をテーマに7000人が参集2017.10.26
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第79回日本血液学会学術集会のみどころ若手血液内科医の育成と学会の国際化を具現化2017.10.20