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学会レポートCongress Report

JSTCT2022レポート② シンポジウム2「クローン造血と移植」第44回日本造血・免疫細胞療法学会総会(会長:東京大学医科学研究所臨床精密研究基盤社会連携研究部門、同附属病院 血液・腫瘍内科 特任教授・高橋聡氏)が、2022年5月12~14日にパシフィコ横浜でハイブリッド開催された。オンデマンド配信は5月30日〜6月20日までである。学会名称を変更して初めての総会であり、免疫細胞療法に関する演題も数多くみられた。

クローン性造血の最新知見が報告
移植への影響についても少しずつ明らかに

シンポジウム2「クローン造血と移植」では、最近注目されているクローン造血(CH)が取り上げられた。CHは超高齢化社会において社会的に重要な研究テーマであるが、検出された遺伝子変異が表現型にどのような影響を与えるのかなど未解明な部分が多い。CHはまず造血器腫瘍の前がん病変として報告され研究が先行したが、最近は心血管など他の臓器の機能低下との関係も注目されている。