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第63回日本リンパ網内系学会総会レポート③ リンパ腫教育セミナーCAR-T療法の登場で変化するリンパ腫治療 新分類の解説、各リンパ腫の情報をアップデート2023.09.28リンパ腫教育セミナーでは、リンパ腫の新分類、T/NK細胞リンパ腫、ヘアリー細胞白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、二重特異性抗体、そしてマントル細胞リンパ腫というテーマで、6名の専門家が、最新の分類やエビデンスをもとにリンパ腫の病理、診断と治療について解説した。基礎的な領域から最新の情報まで幅広い内容となった。
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第63回日本リンパ網内系学会総会レポート② シンポジウム3「Novel Treatment for B cell lymphoma」CAR-T療法は次の段階へ IVLBCL、NHL、DLBCLにおける有望な新規治療法の最新情報2023.09.21シンポジウム3「Novel Treatment for B cell lymphoma」では、国内外の3名の医師が登壇した。特異的なアプローチが可能となってきている血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVLBCL)や非ホジキンリンパ腫(NHL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)において、近年大きく発展を遂げているCAR-T療法や二重特異性抗体などの新規治療法について解説し、期待される開発中の治療法についても展望した。
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2023年9月の注目論文坂田(柳元)麻実子(筑波大学 医学医療系 血液内科 教授)2023.09.21血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年9月分は、坂田(柳元)麻実子氏が担当します。
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第63回日本リンパ網内系学会総会レポート① シンポジウム1「リンパ腫の疾患概念:WHO分類第5版/ICC分類で何が変わるのか」WHO分類第5版とICCの相違点を疾患別に整理 WHO改訂第4版との大きな枠組み変更は少なく2023.09.14シンポジウム1「リンパ腫の疾患概念:WHO分類第5版/ICC分類で何が変わるのか」では、2022年に相次いで公表されたWHO分類第5版とICCのそれぞれの改訂のポイント、高悪性度B細胞リンパ腫と病理診断、T/NK細胞リンパ腫における両分類と変更のあった主なリンパ腫、遺伝子異常の臨床的意義などについて、4人の演者が概説した。
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EHA2023レポート⑪ EHA-JSH Joint Symposium「東アジアにおける疫学」 東アジア vs 欧州におけるリンパ系腫瘍の疫学 -発症と生物学における相違点-2023.09.07EHA-JSH Joint Symposium「Epidemiology of lymphoid malignancies in East Asia vs Europe-Differences in incidence and biology」で、JSHからの演者である筑波大学附属病院血液内科学の坂田(柳元)麻実子氏は、東アジアで多く見られる成熟T/NK細胞腫瘍の主な発症素因である慢性感染症、生殖細胞系列バリアント、ライフスタイル、クローン性造血について解説した。
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EHA2023レポート⑩ EHA-JSH Joint Symposium「欧州における疫学」 東アジア vs 欧州におけるリンパ系腫瘍の疫学 -発症と生物学における相違点-2023.09.07EHA-JSH Joint Symposium「Epidemiology of lymphoid malignancies in East Asia vs Europe-Differences in incidence and biology」で、EHAからの演者であるデンマーク・Aalborg大学病院のTarec Christoffer El-Galaly氏は、濾胞性リンパ腫(FL)を例に挙げ、病因を研究するための疫学の活用、リアルワールドデータ研究に基づく臨床試験の重要性を述べるとともに、民族性の異なる国際共同研究には潜在的なバイアスがあり懐疑的な側面がありつつも、今後の研究の進展に期待を寄せていると話した。
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臍帯血中の造血幹細胞の存在を最初に見出す 臍帯血バンクを設立、移植の広がりに貢献(後編)中畑龍俊(公益財団法人実験動物中央研究所 理事、京都大学 名誉教授)2023.09.07培養開始から18日以上経った時期に、マウスと同じように新たなコロニーが形成されていました。染色してみるとコロニーを構成している細胞は小型リンパ芽球様の未分化な細胞だけでした。取り出したコロニーを植え替えて培養すると、再び多くのコロニーが形成されました。
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EHA2023レポート⑨ 日本からの発表輸血依存・免疫抑制薬未投与の再生不良性貧血に対しロミプロスチムとシクロスポリン併用療法は有効千葉滋(筑波大学 医学医療系 血液内科)2023.08.31トロンボポエチン(TPO)受容体作動薬であるロミプロスチムは、免疫抑制療法(IST)に抵抗性の再生不良性貧血(AA)に対して有効性が確認されている。また、ISTの治療歴がないAA患者ではロミプロスチムとウサギ抗胸腺細胞グロブリン(r-ATG)、シクロスポリンとの併用療法の効果も報告されている。しかしISTのキードラッグであるATGの忍容性の観点から、千葉氏らはATGを使用しない治療法を開発するため、ロミプロスチムとシクロスポリンの併用療法の第II/III相試験を実施し、その有効性と安全性を明らかにした。
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臍帯血中の造血幹細胞の存在を最初に見出す 臍帯血バンクを設立、移植の広がりに貢献(前編)中畑龍俊(公益財団法人実験動物中央研究所 理事、京都大学 名誉教授)2023.08.31「この人に聞く」のシリーズ第19回は、実験動物中央研究所の中畑龍俊氏にお話をうかがいました。ヒトの臍帯血中に造血幹細胞が存在することを世界で初めて見出し、骨髄だけでなく臍帯血による造血幹細胞移植への道を切り開きました。その後、わが国の臍帯血バンクの設立に尽力し、臍帯血移植の普及に努めました。「深く考えて行動することが研究者には大切なこと。新しい発見に出合い、興奮で眠れない夜を経験したりすることが人生を豊かにし、それは研究にも臨床にも役に立つ」と話します。
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2023年8月の注目論文(Vol. 2)前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2023.08.31血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年8月分(Vol. 2)は、前田嘉信氏が担当します。
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EHA2023レポート⑧ 日本からの発表造血に不可欠な新規遺伝子Ahedを同定 新たな癌治療につながる可能性中井りつこ(大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2023.08.24造血細胞の分化と増殖にはさまざまな遺伝子が関与している。中井氏らは、ホモ変異体胚性幹細胞(ES細胞)を用いたスクリーニングで、造血に不可欠な新規遺伝子Attenuated hematopoietic development (Ahed)を同定した。Ahedのコンディショナル(条件付き)ノックアウト(cKO)マウスを用いた解析では、造血能が損なわれていることが確認され、その機序にRNAスプライシング異常が関わっていることが示唆された。
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EHA2023レポート⑦ 日本からの発表血管免疫芽球性T細胞リンパ腫の遺伝的サブタイプと腫瘍微小環境シグネチャーは予後に関連末原泰人(筑波大学附属病院 血液内科)2023.08.24末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の1つの病型である血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)の腫瘍細胞は、濾胞ヘルパーT(TFH)細胞と類似した遺伝子発現パターンを示すことから、AITLはTFH細胞の腫瘍と考えられている。次世代シークエンサーによりAITLの遺伝学的な特徴が明らかになりつつあるが、末原氏らは各種クラスター解析により、AITLには予後の異なる遺伝的サブタイプが存在し、それらは腫瘍微小環境シグネチャーと関連することを新たに示した。
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2023年8月の注目論文(Vol. 1)伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2023.08.10血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年8月分(Vol. 1)は、伊豆津宏二氏が担当します。
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EHA2023レポート⑥ 注目演題前治療歴のないCLLに対するべネトクラクス+オビヌツズマブ:CLL14試験の6年間の結果Othman Al-Sawaf(University of Cologne, Faculty of Medicine and University Hospital Cologne, Department I of Internal Medicine, Center for Integrated Oncology Aachen Bonn Cologne Duesseldorf, Cologne, Germany)2023.08.03独・ケルン大学のOthman Al-Sawaf氏はCLL 14試験の最新データを報告した。CLL 14試験は前治療歴のない慢性リンパ性白血病(CLL)と併存症状を有する患者に対し、1年間の固定期間べネトクラクス+オビヌツズマブ(Ven-Obi)併用療法とクロラムブシル+オビヌツズマブ(Clb-Obi)併用療法を比較した試験。
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EHA2023レポート⑤ 注目演題欧州の大規模なAPL患者コホートで生存率や早期死亡との関連因子を抽出Maria Teresa Voso(Department Of Biomedicine And Prevention, Tor Vergata University, Rome, Italy)2023.08.03生存率が劇的に改善したにもかかわらず、APLには依然として解決すべき課題がある。それは①治療法の違いによよる生存率低下に関連する因子は何か、②分化症候群の予測因子と、その治療法と予防法、③維持療法、④髄外再発予防の役割、⑤高齢患者の生存率、⑥QOLに影響を及ぼす因子などである。今回、イタリア・Tor Vergata UniversityのMaria Teresa Voso氏は、これらの因子を抽出するため欧州で取り組まれているHarmony platformを活用した、大規模患者コホートにおける解析結果を報告した。