血液専門医と医療関係者のための情報サイト「ヘマトパセオ」

血液学の最新論文(2022年11月後半〜2023年1月前半分) 会員限定コンテンツになりました。会員登録をお願いします すべて見る

新着記事What's New

学会レポートCongress Report
「シングルセル解析」「AI解析」の重要性を知り活用してほしい第45回日本造血・免疫細胞療法学会総会のみどころ「シングルセル解析」「AI解析」の重要性を知り活用してほしい2023.02.02第45回日本造血・免疫細胞療法学会総会が、2023年2月10〜12日の3日間、名古屋市で開催される。新型コロナウイルス感染症の影響で、ハイブリッド形式となった前回に引き続き、今総会は現地開催を主体としWebを併用した形式で開催することとなった。会長を務める名古屋大学大学院医学系研究科の赤塚美樹氏に、総会のみどころをうかがった。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
統計学から血液疾患のゲノム解析の道へ がんゲノムの配列と構造の完全な再現を目指す(後編)統計学から血液疾患のゲノム解析の道へ がんゲノムの配列と構造の完全な再現を目指す(後編)白石友一(国立がん研究センター研究所 ゲノム解析基盤開発分野 分野長)2023.02.02解析パイプラインの開発・メンテナンスを続けるだけでなく、統計学を専門とする研究者として、手法を開発するということも意識的に続けました。2013年には、コントロール検体を多数利用して後天的変異検出の感度を改善する方法論からベイズ法という枠組みで定式化をした手法を実装・開発して論文にしました。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年2月の注目論文(Vol. 1)2023年2月の注目論文(Vol. 1)伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2023.02.02血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年2月分(Vol. 1)は、伊豆津宏二氏が担当します。
学会レポートCongress Report
AAを含む小児造血不全症への造血細胞移植 前処置の改良などで移植法と適応に広がり第64回日本小児血液・がん学会学術集会 レポート③ 教育セッション4「小児再生不良性貧血における造血細胞移植の進歩」AAを含む小児造血不全症への造血細胞移植 前処置の改良などで移植法と適応に広がり2023.01.26教育セッション4「小児再生不良性貧血における造血細胞移植の進歩」では、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院小児医療センター血液腫瘍科の吉田奈央氏が、小児造血不全症の鑑別診断、その中で最も多い再生不良性貧血(AA)の移植適応、造血細胞移植前処置の見直しなど、最新の話題を中心に解説した。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
統計学から血液疾患のゲノム解析の道へ がんゲノムの配列と構造の完全な再現を目指す(前編)統計学から血液疾患のゲノム解析の道へ がんゲノムの配列と構造の完全な再現を目指す(前編)白石友一(国立がん研究センター研究所 ゲノム解析基盤開発分野 分野長)2023.01.26大学院時代は数理統計学の研究に従事し、その後、次世代シークエンサー(NGS)の情報解析パイプライン開発をきっかけに血液学との関連を深めるようになった白石友一氏。現在は、国立がん研究センター研究所でゲノム解析のプラットフォームの開発を進めている。特に、公共オミクスデータレポジトリからの知識獲得基盤の構築、さらに最新のシークエンス技術を駆使してがんゲノムの配列と構造を完全に再現することを目指して日々研究を進めている。
学会レポートCongress Report
小児AMLの1割が寛解導入不能、3割が再発 リスク層別化の細分化と新規治療開発が急務第64回日本小児血液・がん学会学術集会 レポート② 教育セッション3「小児の急性骨髄性白血病」小児AMLの1割が寛解導入不能、3割が再発 リスク層別化の細分化と新規治療開発が急務2023.01.19教育セッション3「小児の急性骨髄性白血病」では、国立成育医療研究センター小児がんセンターの富澤大輔氏が、小児の急性骨髄性白血病(AML)の診断と治療における“リスク層別化”の重要性について講演した。個々の患者への適切な治療の割り付け、不必要な有害事象の回避、適切な標的分子の同定のために、リスク層別化のさらなる細分化が不可欠だと強調した。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年1月の注目論文(Vol. 2)2023年1月の注目論文(Vol. 2)坂田(柳元)麻実子(筑波大学 医学医療系 血液内科 教授)2023.01.19血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年1月分(Vol. 2)は、坂田(柳元)麻実子氏が担当します。
学会レポートCongress Report
不均一性の白血病/リンパ腫の診断には病型と遺伝子解析の総合所見が必須に第64回日本小児血液・がん学会学術集会 レポート① シンポジウム7「大規模解析データから見えてくる白血病の予後予測と治療層別化」不均一性の白血病/リンパ腫の診断には病型と遺伝子解析の総合所見が必須に2023.01.12シンポジウム7「大規模解析データから見えてくる白血病の予後予測と治療層別化」では、小児の白血病や悪性リンパ腫に対する遺伝子パネル検査の臨床実装を視野に入れ、これまでに実施された遺伝子解析の結果が報告された。対象となった疾患は、ダウン症関連骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、若年性骨髄単球性白血病、急性骨髄性白血病、小児リンパ腫で、それぞれの専門家による解説が行なわれた。
学会レポートCongress Report
CAR-T療法に関する最新の話題 臨床的な課題解決を目指した新たな研究JSH2022レポート⑦ JSH-ASH Joint Symposium「CAR-T細胞療法:基礎研究から臨床、そしてまた基礎へ」第84回日本血液学会学術集会(会長:九州大学大学院医学研究院第一内科教授・赤司浩一氏)が、2022年10月14〜16日、福岡市で開催された。新型コロナウイルス感染症の影響で、第82回、第83回はWeb開催となったが、今回は現地参加とWeb視聴が可能なハイブリッド開催となった。数千人が現地に足を運び、各会場には3年ぶりに多くの参加者が詰めかけ、演者とフロアで活発な議論が交わされた。「Hematopaseo」では、注目のセッションについて紹介していく。CAR-T療法に関する最新の話題 臨床的な課題解決を目指した新たな研究2023.01.05JSH-ASH Joint Symposium「CAR-T療法:基礎研究から臨床、そしてまた基礎へ」では、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法に関する最新の話題について日米第一線の研究者4名が講演した。ピギーバックトランスポゾンによる遺伝子導入を応用した非ウイルス遺伝子改変CAR-T細胞、T細胞性腫瘍への臨床応用を目指した新たなCAR-T細胞、多発性骨髄腫(MM)に対する新規のCAR-T療法などをテーマに、治療効果の持続や新たな疾患への適応などCAR-T療法の臨床的な課題解決も含めた幅広い内容について紹介された。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年1月の注目論文(Vol. 1)2023年1月の注目論文(Vol. 1)木崎昌弘(埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 教授)2023.01.05血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年1月分(Vol. 1)は、木崎昌弘氏が担当します。
学会レポートCongress Report
腫瘍細胞から得られた大規模データの解析をもとに治療抵抗性のメカニズム解明や新規治療法の開発が進むJSH2022レポート⑥ Symposium 5「AML/MDSの個別化医療」第84回日本血液学会学術集会(会長:九州大学大学院医学研究院第一内科教授・赤司浩一氏)が、2022年10月14〜16日、福岡市で開催された。新型コロナウイルス感染症の影響で、第82回、第83回はWeb開催となったが、今回は現地参加とWeb視聴が可能なハイブリッド開催となった。数千人が現地に足を運び、各会場には3年ぶりに多くの参加者が詰めかけ、演者とフロアで活発な議論が交わされた。「Hematopaseo」では、注目のセッションについて紹介していく。腫瘍細胞から得られた大規模データの解析をもとに治療抵抗性のメカニズム解明や新規治療法の開発が進む2022.12.22急性骨髄性白血病(AML)および骨髄異形成症候群(MDS)においては、新薬や新しい併用療法などの開発によって従来よりも高い治療効果が認められる一方で、標的遺伝子の変異などによる治療抵抗性が認められるケースが報告されている。Symposium 5「AML/MDSの個別化医療」では、腫瘍細胞の遺伝子やシグナル経路などの機能スクリーニングで得られた大規模データを包括的・統合的に解析し、創薬や個別の治療法開発に活用するプログラム、新規治療薬に対する抵抗性のメカニズム解明と対処法、新たな併用療法の試みなどが5人の演者により紹介された。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
MDSの病態解明への新しいアプローチ ミトコンドリアの過剰断片化が誘因かつ治療標的に特集骨髄異形成症候群(MDS)の最近の話題(4)骨髄異形成症候群(MDS)は加齢に伴って増加する骨髄性造血器腫瘍の一つで、造血幹細胞に蓄積するゲノム変異が発症に深く関与すると考えられている。治癒が期待できる治療法は同種造血幹細胞移植のみであるが、高リスク例に対するアザシチジンのように予後を改善させる薬剤、5番染色体欠失例(5qマイナス症候群)に対するレナリドミドなど有効な薬剤が使用可能となっている。低リスク例においては赤血球造血刺激因子による貧血の改善、輸血後鉄過剰症に対する経口鉄キレート薬なども使用でき、全体としては治療の進歩が見られている。ここでは、MDSの最近の話題として、ゲノム変異を加味した新しいリスク層別化スコアリングシステム、新たな貧血治療、高リスクMDSの新規治療、MDSの新しい病態解明という4つのテーマを取り上げ、それぞれ千葉滋先生、前田智也先生、市川幹先生、林嘉宏先生にご解説いただいた。(責任編集:宮﨑泰司)MDSの病態解明への新しいアプローチ ミトコンドリアの過剰断片化が誘因かつ治療標的に林嘉宏(東京薬科大学 生命科学部 生命医科学科 腫瘍医科学研究室)2022.12.15近年、次世代シークエンス技術の進歩に伴い、骨髄異形成症候群(MDS)の発症に関わる多種多様な遺伝子変異プロファイルが明らかになった。さらに、基礎研究や臨床研究により、MDS病態の発症機序解明が進み、特に炎症性シグナル経路の恒常的な活性化がMDSの病態形成における中心的機構であると認識されている。われわれは、この炎症性シグナル経路活性化のきっかけが、遺伝子異常のパターンによらず、MDSクローンにおけるミトコンドリアの過剰な断片化にあることを見出した。ここでは新たなアプローチによるMDSの病態解明と、治療の可能性について解説する。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
高リスクMDSの新規治療を展望 HMAsとの併用など新薬の開発に期待特集骨髄異形成症候群(MDS)の最近の話題(3)骨髄異形成症候群(MDS)は加齢に伴って増加する骨髄性造血器腫瘍の一つで、造血幹細胞に蓄積するゲノム変異が発症に深く関与すると考えられている。治癒が期待できる治療法は同種造血幹細胞移植のみであるが、高リスク例に対するアザシチジンのように予後を改善させる薬剤、5番染色体欠失例(5qマイナス症候群)に対するレナリドミドなど有効な薬剤が使用可能となっている。低リスク例においては赤血球造血刺激因子による貧血の改善、輸血後鉄過剰症に対する経口鉄キレート薬なども使用でき、全体としては治療の進歩が見られている。ここでは、MDSの最近の話題として、ゲノム変異を加味した新しいリスク層別化スコアリングシステム、新たな貧血治療、高リスクMDSの新規治療、MDSの新しい病態解明という4つのテーマを取り上げ、それぞれ千葉滋先生、前田智也先生、市川幹先生、林嘉宏先生にご解説いただいた。(責任編集:宮﨑泰司)高リスクMDSの新規治療を展望 HMAsとの併用など新薬の開発に期待市川幹(NTT東日本関東病院 血液内科)2022.12.08高リスクの骨髄異形成症候群(MDS)では、同種造血幹細胞移植が治癒を望める唯一の治療法で、移植非適応の高リスクMDSの場合は、DNAメチル化阻害薬(HMAs)が現時点での唯一の治療選択肢となっている。近年、MDSの背景となっている遺伝子変異の解明が進んでいるが、すぐには治療に結び付かないのが現状である。ここでは、高リスクMDSに対する新規治療薬として有望視される薬剤を中心に、その有効性と臨床応用の可能性について展望する。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2022年12月の注目論文2022年12月の注目論文宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2022.12.08血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2022年12月分は、宮﨑泰司氏が担当します。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
MDSの新たな貧血治療薬 既存薬と異なる作用機序の薬剤に期待特集骨髄異形成症候群(MDS)の最近の話題(2)骨髄異形成症候群(MDS)は加齢に伴って増加する骨髄性造血器腫瘍の一つで、造血幹細胞に蓄積するゲノム変異が発症に深く関与すると考えられている。治癒が期待できる治療法は同種造血幹細胞移植のみであるが、高リスク例に対するアザシチジンのように予後を改善させる薬剤、5番染色体欠失例(5qマイナス症候群)に対するレナリドミドなど有効な薬剤が使用可能となっている。低リスク例においては赤血球造血刺激因子による貧血の改善、輸血後鉄過剰症に対する経口鉄キレート薬なども使用でき、全体としては治療の進歩が見られている。ここでは、MDSの最近の話題として、ゲノム変異を加味した新しいリスク層別化スコアリングシステム、新たな貧血治療、高リスクMDSの新規治療、MDSの新しい病態解明という4つのテーマを取り上げ、それぞれ千葉滋先生、前田智也先生、市川幹先生、林嘉宏先生にご解説いただいた。(責任編集:宮﨑泰司)MDSの新たな貧血治療薬 既存薬と異なる作用機序の薬剤に期待前田智也(埼玉医科大学 国際医療センター 造血器腫瘍科)2022.12.01低リスク骨髄異形成症候群(MDS)は高リスクMDSに比べて予後は良好で、白血病化のリスクも低い。したがって、行なうべき治療法は造血不全への対応が主であり、QOLの維持が目的となる。現在の主な治療法は輸血療法や赤血球生成を刺激するペプチドホルモン(エリスロポエチン製剤)の投与であるが、近年、既存薬とは作用機序が異なり、病態分子を標的とした薬剤の開発が進んでいる。これらを踏まえ、低リスクMDS治療の現状と新規貧血治療薬の開発状況について概説する。