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最新の血液疾患解説Comments on Hematology
AMLに対するIDH1/2阻害薬 いずれもCR率20%以上、ORR40%以上 特集急性白血病の新規治療分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む(3)急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本骨格は長年変わらなかったが、わが国でもFLT3阻害薬、IDH1/2阻害薬、BCL2阻害薬などが導入されつつあり、いよいよAML治療のパラダイムが変わろうとしている。急性リンパ性白血病(ALL)でも、抗体医薬のブリナツモマブが再発・難治性B細胞性急性リンパ性に対して承認され、新薬の開発が進んでいる。さらにAMLに対するわが国独自のCAR-T療法の開発も進められている。このように、これまでの停滞を一気に解消するかのように多くの薬剤、抗体薬、細胞療法が急性白血病に投入されている。ここでは、AML、ALL、CAR-T療法の各分野の専門家に、急性白血病治療の最前線について解説してもらった。(責任編集 宮﨑泰司)AMLに対するIDH1/2阻害薬 いずれもCR率20%以上、ORR40%以上市川幹(獨協医科大学 内科学(血液・腫瘍))2019.05.16急性骨髄性白血病(AML)発症に関与するとされる遺伝子変異の一つであるIDH1/2の変異は、機能獲得型の変異である。新たな酵素活性の獲得により、DNAを脱メチル化する酵素TET2の機能を阻害することでDNAのメチル化が蓄積し、細胞の分化異常につながると考えられている。そして、IDH1/2変異はAMLに対する治療標的として創薬の研究が進み、2017年にIDH2阻害薬のenasidenib、2018年にIDH1阻害薬のivosidenibがそれぞれ米国食品医薬品局(FDA)から承認された。本稿ではこれらのIDH1/2阻害薬について概説する。
最新の血液疾患解説Comments on Hematology
急性白血病の新規治療 分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む 特集急性白血病の新規治療 分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む責任編集:宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2019.04.25急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本骨格は長年変わらなかったが、わが国でもFLT3阻害薬、IDH1/2阻害薬、BCL2阻害薬などが導入されつつあり、いよいよAML治療のパラダイムが変わろうとしている。急性リンパ性白血病(ALL)でも、抗体医薬のブリナツモマブが再発・難治性B細胞性急性リンパ性に対して承認され、新薬の開発が進んでいる。さらにAMLに対するわが国独自のCAR-T療法の開発も進められている。このように、これまでの停滞を一気に解消するかのように多くの薬剤、抗体薬、細胞療法が急性白血病に投入されている。ここでは、AML、ALL、CAR-T療法の各分野の専門家に、急性白血病治療の最前線について解説してもらった。
この人に聞くThe Experts
国立大初の「血液・腫瘍内科学」教授を22年 新生・血液学会の理事長として礎を築く(前編) 国立大初の「血液・腫瘍内科学」教授を22年 新生・血液学会の理事長として礎を築く(前編)金倉譲(一般財団法人住友病院 顧問)2019.05.16「この人に聞く」のシリーズ第7回では、大阪大学血液・腫瘍内科教授を22年務め、2019年3月に退職された、住友病院顧問の金倉譲氏にご登場いただきます。内科医として臨床に携わろうと血液内科に進んだ金倉氏は、卒業後すぐに大学院に入学したことをきっかけに、研究の道に進み、43歳にして阪大教授に就任し、22年間教授を務めました。その間、2008年に日本血液学会と日本臨床血液学会が統合された後に理事長に就任し、現在の活気ある血液学会の基盤を築き上げました。「自分の殻に閉じこもらず、若い時代に研究、留学などたくさんのことに挑戦してほしい」と話します。
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AMLに対するベネトクラクス アザシチジンとの併用により6割が奏効 特集急性白血病の新規治療分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む(2)急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本骨格は長年変わらなかったが、わが国でもFLT3阻害薬、IDH1/2阻害薬、BCL2阻害薬などが導入されつつあり、いよいよAML治療のパラダイムが変わろうとしている。急性リンパ性白血病(ALL)でも、抗体医薬のブリナツモマブが再発・難治性B細胞性急性リンパ性に対して承認され、新薬の開発が進んでいる。さらにAMLに対するわが国独自のCAR-T療法の開発も進められている。このように、これまでの停滞を一気に解消するかのように多くの薬剤、抗体薬、細胞療法が急性白血病に投入されている。ここでは、AML、ALL、CAR-T療法の各分野の専門家に、急性白血病治療の最前線について解説してもらった。(責任編集 宮﨑泰司)AMLに対するベネトクラクス アザシチジンとの併用により6割が奏効山内高弘(福井大学 血液・腫瘍科)2019.05.09B細胞リンパ腫の発症に重要な役割を果たしているBCL-2は、B細胞性腫瘍の治療標的とされ、既に慢性リンパ性白血病(CLL)に対するBCL-2阻害薬の有効性が示されている。近年、骨髄系腫瘍での臨床試験も行なわれるようになり、急性骨髄性白血病(AML)においても有効性が示されている。ここでは、BCL-2阻害薬であるベネトクラクスのプロファイルとAML治療の今後の可能性について解説する。
学会レポートCongress Report
移植を科学の目で見つめ直す機会に 学会は多施設・多職種が連携するチーム JSHCT2019レポート(5) 第41回日本造血細胞移植学会総会振り返り移植を科学の目で見つめ直す機会に 学会は多施設・多職種が連携するチーム2019.05.09第41回日本造血細胞移植学会総会が、2019年3月7~9日、「Moving Forward with a Scientific Mind」をテーマに、大阪市北区の大阪国際会議場で開催された。過去最多の3,400人を超える参加者が集い、盛況のうちに幕を閉じた。会長を務めた大阪母子医療センター血液・腫瘍科主任部長の井上雅美氏に、総会の手応えなどをうかがった。
この論文に注目!Focus on
2019年5月の注目論文(Vol. 1) 2019年5月の注目論文(Vol. 1)伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2019.05.09血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2019年5月分(Vol. 1)は、伊豆津宏二氏が担当します。
最新の血液疾患解説Comments on Hematology
AMLに対するFLT3阻害薬の臨床応用始まる 予後不良、再発・難治例で奏効、維持療法への展開も 特集急性白血病の新規治療分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む(1)急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本骨格は長年変わらなかったが、わが国でもFLT3阻害薬、IDH1/2阻害薬、BCL2阻害薬などが導入されつつあり、いよいよAML治療のパラダイムが変わろうとしている。急性リンパ性白血病(ALL)でも、抗体医薬のブリナツモマブが再発・難治性B細胞性急性リンパ性に対して承認され、新薬の開発が進んでいる。さらにAMLに対するわが国独自のCAR-T療法の開発も進められている。このように、これまでの停滞を一気に解消するかのように多くの薬剤、抗体薬、細胞療法が急性白血病に投入されている。ここでは、AML、ALL、CAR-T療法の各分野の専門家に、急性白血病治療の最前線について解説してもらった。(責任編集 宮﨑泰司)AMLに対するFLT3阻害薬の臨床応用始まる 予後不良、再発・難治例で奏効、維持療法への展開も石川裕一(名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2019.04.25急性骨髄性白血病(AML)に対する新たな分子標的療法が、近年注目を集め、臨床応用も始まった。FMS様チロシンキナーゼ(FLT)3阻害薬もその一つで、予後不良のFLT3-ITD変異陽性AMLでの治療効果が認められ、わが国では、再発・難治性AMLに対する治療薬として承認された。現在、初発症例に対する化学療法との併用、同種移植後の維持療法としての効果などの臨床試験も進められている。FLT3阻害薬の分子メカニズムとこれまでの研究結果、今後の展望と課題について概説する。
学会レポートCongress Report
iPS細胞、エピジェネティクス、新規シーケンス技術 最新の基礎研究の成果と血液疾患への応用の可能性 JSHCT2019レポート(4) シンポジウム3「Basic science in cellular medicineiPS細胞、エピジェネティクス、新規シーケンス技術 最新の基礎研究の成果と血液疾患への応用の可能性2019.04.18シンポジウム3「Basic science in cellular medicine」は、本総会会長の井上雅美氏が「scientific mindを刺激する内容のシンポジウム」と期待を寄せたセッションで、iPS細胞、エピジェネティクス、HLAシーケンスについての最新の基礎研究の成果が報告された。わが国で注目を浴びるiPS細胞についての光と影、エピジェネティクスの分子基盤から臨床応用までの研究結果、新規シーケンス技術によるHLA研究の最前線が紹介された。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
日豪米でGVHD発症機序の解明に取り組む 研究は興味と刺激が尽きない冒険のようなもの(後編) 日豪米でGVHD発症機序の解明に取り組む 研究は興味と刺激が尽きない冒険のようなもの(後編)小山幹子(フレッド・ハッチンソン癌研究センター シニア研究員)2019.04.18Hill先生は、米国血液学会(ASH)での私のポスター発表などを見に来てくださっていて面識はありましたが、突然、南半球に飛んで全く新しい生活が始まったので、慣れるまでに少し時間がかかりました。はじめは、英語でのディスカッションに苦労することもありましたが、研究環境の整ったラボで基礎研究に打ち込めることに喜びを感じていました。
この論文に注目!Focus on
2019年4月の注目論文(Vol. 2) 2019年4月の注目論文(Vol. 2)木崎昌弘(埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 教授)2019.04.18血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2019年4月分(Vol. 2)は、木崎昌弘氏が担当します。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
日豪米でGVHD発症機序の解明に取り組む 研究は興味と刺激が尽きない冒険のようなもの(前編) 日豪米でGVHD発症機序の解明に取り組む 研究は興味と刺激が尽きない冒険のようなもの(前編)小山幹子(フレッド・ハッチンソン癌研究センター シニア研究員)2019.04.11造血幹細胞移植後のGVHDについては、現在でこそ多くの研究が行なわれているが、1990年代後半まではその発症機序はほとんど解明されていなかった。フレッド・ハッチンソン癌研究センターの小山幹子氏は、研修医時代に移植患者を受け持った経験からGVHDの研究に踏み込み、以来一貫してGVHDの発症を解明する研究に取り組んできた。研究成果の中では、これまでの常識を覆し、非造血系の抗原提示細胞が急性GVHDの発症に必須であることも明らかにしている。2018年12月から、研究の場をオーストラリアから米国に移し、これまでの基礎研究で得られた知見を臨床に応用すべく、新たなアプローチを始めた。
学会レポートCongress Report
さまざまな困難を抱えるAYA世代のがん患者 新たな研究会や患者団体が支援に乗り出す JSHCT2019レポート(3) 看護シンポジウム「AYA世代の造血幹細胞移植医療と支援のあり方~AYA世代の未来のために~さまざまな困難を抱えるAYA世代のがん患者 新たな研究会や患者団体が支援に乗り出す2019.04.04一般社会のみならず医療者の間でもまだ十分に認知されていないAYA(思春期・若年成人)世代。AYA世代は、身体的・精神的な発達段階にある上、重要なライフイベントも多く、世代特有の心理社会的問題がある。そのAYA世代のがん患者への支援のあり方について医師、看護師、心理士などそれぞれの専門的な立場から、講演が行なわれた。ここでは、名古屋医療センターの堀部敬三氏と東京都立小児総合医療センターの松井基浩氏の演題を紹介する。
この論文に注目!Focus on
2019年4月の注目論文(Vol. 1) 2019年4月の注目論文(Vol. 1)宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2019.04.04血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2019年4月分(Vol. 1)は、宮﨑泰司氏が担当します。
学会レポートCongress Report
小児の移植後の生活を考慮した治療選択へ 妊孕性の温存は専門医との密接な連携で JSHCT2019レポート(2) 会長シンポジウム小児の移植後の生活を考慮した治療選択へ 妊孕性の温存は専門医との密接な連携で2019.03.28本総会の会長である井上雅美氏の「移植を受けた子どもたちは、大人より長い年月を生きる。晩期合併症を踏まえて、いかに継続して支えるか、長期フォローアップのあり方を考えたい」という強い想いをもって企画された会長シンポジウム。「移植後の子どもを支える」をテーマに、移植を経験した子どもたちの実態をもとに、移植後の子どものQOL、ミニ移植(RIC)の有用性、妊孕性の温存などについて、4人の専門医が講演した。
施設訪問Visit
茨城県央・県北の血液疾患診療の中核 患者急増に強固なチームワークで対応(後編) 茨城県央・県北の血液疾患診療の中核 患者急増に強固なチームワークで対応(後編)国立病院機構 水戸医療センター(茨城県東茨城郡茨城町)2019.03.28若年の患者が増えつつあるとはいえ、入院患者の多くが高齢者である傾向は変わらない。そこで問題になるのが、退院後の療養生活をどう支えていくかである。病棟看護師長の飛田真紀子氏は「入院時から退院後までケアする必要がある。そのため、治療が始まった段階で、退院調整看護師、MSWらと『退院調整カンファレンス』を行ない、患者さんの家族の状況、住居の状況などについて共有し、看護に生かしている」と話す。