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学会レポートCongress Report

ASH2019注目テーマ BTK阻害薬

原発性マクログロブリン血症および
中枢神経系原発悪性リンパ腫に対する
第2世代BTK阻害薬の期待

原発性マクログロブリン血症(WM)および中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)は希少疾患の悪性リンパ腫である。近年、これらの疾患ではB細胞受容体シグナル伝達経路が恒常的に活性化していることが分かり、その抑制作用を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬の有効性が報告されている。日本では2019年にWMとPCNSLに対してBTK阻害薬チラブルチニブが承認申請された。ここでは、それぞれの疾患で申請の根拠となった国内実施のチラブルチニブの臨床試験成績を紹介する。