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学会レポートCongress Report

JSTCT2023レポート③ シンポジウム1「造血細胞移植におけるHLA研究の新展開」

患者とドナーの適合を超えたHLA研究の進展が
移植に明るい未来をもたらす

造血細胞移植においては患者とドナーのヒト白血球抗原(HLA)型の一致が重要となるが、次世代シークエンサーの登場でHLA遺伝子の多型性がより明確になり、移植時の適合のみならず、移植片対宿主病(GVHD)のリスクや予後にも影響することがわかってきている。シンポジウム1「造血細胞移植におけるHLA研究の新展開」では、HLA研究の第一人者であるEffie W. Petersdorf氏と、新しい視点でHLAの研究を精力的に進めている日本の若手研究者が講演し、HLA-BリーダーやHLA-E、HLA-DQの機能の解明など、HLA研究の最前線が紹介された。