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学会レポートCongress Report

第63回日本小児血液・がん学会学術集会 レポート② シンポジウム2 「再発ALL治療の現状と未来」第63回日本小児血液・がん学会学術集会(会長:大阪母子医療センター血液・腫瘍科主任部長・井上雅美氏)が、ライブ配信とオンデマンド配信により開催された。ライブ配信は11月25〜27日の3日間、オンデマンド配信は11月25日〜12月17日まで行なわれた。テーマは「Science and Narrative」。がんゲノム医療導入、分子標的治療や免疫療法などの“Science”と、晩期合併症を抱えながら人生を歩む子どもや家族の思いを医療者が共有する“Narrative based medicine”により、充実した医療を目指したいとの思いを込めたという。「Hematopaseo」では、特別講演、シンポジウムなどについて紹介する。

再発・難治性ALLの治療成績向上を目指す研究が集結
遺伝子解析やゲノム編集により新規治療開発が進む

シンポジウム2「再発ALL治療の現状と未来」では、4人の演者がそれぞれの研究結果などを踏まえ、小児再発急性リンパ性白血病(ALL)の治療成績と課題、ゲノム解析やゲノム編集を用いた薬剤耐性化の分子生物学的な機序の解明、新規治療法の開発による再発ALLの治療成績向上の可能性などについて論じた。