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学会レポートCongress Report

第60回日本リンパ網内系学会総会 レポート③ ワークショップ「リンパ腫の診断・治療の最前線」第60回日本リンパ網内系学会総会(会長:藤田医科大学・岡本昌隆氏)と第23回日本血液病理研究会(会長:愛知県がんセンター・加藤省一氏)が、2020年8月20〜21日にWEB開催された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、初の完全WEB開催となった。会長の岡本昌隆氏は開会の挨拶で、WEB開催によって学会主導の基本プログラムを軸とした縮小開催になることをお詫びした上で、「独創一理」という総会の理念には「一人ひとりの創造力が、新しい時代を切り拓く力となり得る」という思いを込めたと説明した。
「Hematopaseo」では、総会のサブテーマである「ゲノム医療時代への展望」を巡る3つのセッションについて報告する。

リンパ腫の診断・治療における最新の報告
リキッドバイオプシーや開発中の新規薬剤など

ワークショップ「リンパ腫の診断・治療の最前線」のテーマはリンパ腫を対象としたリキッドバイオプシー、クリティカルパス、放射線療法、小児/AYA世代、分子標的薬(低分子薬)の5つ。末梢血中を流れる腫瘍由来DNAを検出するリキッドバイオプシーは既存の組織生検を上回る感度があること、クリティカルパスではG-CSFの投与を連携病院が行なう島根県の取り組みが紹介され、治療薬では新薬開発が活発化しているブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤を中心に、キナーゼ阻害剤、エピジェネティクス阻害剤、BCL-2阻害剤や免疫調節剤の最新動向が紹介された。このほか、小児/AYA世代リンパ腫診療の課題、より精密な局所照射が可能になった放射線療法の進歩なども講演された。