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学会レポートCongress Report

ASH2017 注目演題 CAR-T細胞療法 患者の体内から取り出したT細胞を遺伝子操作し、CD19を標的としてがんを攻撃する能力を高め、再び体内に戻すという"究極の個別化医療"といえるキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法が、ASH2017でも注目を集めた。ここではB細胞に由来する悪性リンパ腫に対するCAR-T細胞療法の有効性を検証した「JULIET」「ZUMA-1」の臨床試験の結果を紹介する。

再発・難治性非ホジキンリンパ腫に対し
CAR-T細胞療法の奏効は1年以上持続 〜ZUMA-1試験の長期追跡結果より〜 #578
Long-Term Follow-up ZUMA-1: A Pivotal Trial of Axicabtagene Ciloleucel (Axi-Cel; KTE-C19) in Patients with Refractory Aggressive Non-Hodgkin Lymphoma (NHL)

Sattva S. Neelapu(The University of Texas MD Anderson Cancer Center, Houston, TX, USA)

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含む再発・難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)に対するキメラ抗体受容体(CAR)T細胞療法薬であるAxicabtagene Ciololeucel(axi-cel)の有効性は1年以上持続し、有害事象は管理可能であることをテキサス大学MDアンダーソンがんセンターのSattva S. Neelapu氏が報告した。これは、axi-celの有効性を検証した第Ⅰ/Ⅱ相のZUMA-1試験の長期追跡結果である。