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学会レポートCongress Report

第16回日本臨床腫瘍学会学術集会 レポート③-1 シンポジウム15「造血器腫瘍に対する治療概念の進化」(前編)

分子標的薬が治療を変えたリンパ腫、骨髄腫
MDSでは免疫チェックポイント阻害薬にも期待

シンポジウム15「造血器腫瘍に対する治療概念の進化」では、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病の5つの造血器腫瘍における治療の進歩について、各分野のエキスパートが、今後登場する新規薬剤も含め、造血器腫瘍の治療がどう変わっていくかを展望した。前編では、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫の治療戦略が、分子標的薬を中心とした治療開発が進んだことにより大きく変わりつつこと、また、骨髄異形成症候群の治療の評価には、細胞遺伝学的な治療効果が必要になったことなどについて紹介する。