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学会レポートCongress Report

EHA2020 Virtualレポート⑪ 一般口演EHA2020の発表演題の中から、今年の注目トピックスとして公表された口演のレポートをお届けします。

低リスクMDS患者へのイメテルスタット投与で
20カ月の輸血依存離脱、ヘモグロビン値も改善 Treatment with Imetelstat Provides Durable Transfusion Independence (TI) in Heavily Transfused Non-del(5q) Lower Risk MDS (LR-MDS) Relapsed/Refractory (R/R) to Erythropoiesis Stimulating Agents (ESA)

Uwe Platzbecker(Department of Hematology and Cell Therapy,University Clinic Leipzig, Leipzig, Germany)

低リスクの骨髄異形成症候群(MDS)のうち、5qを欠失しておらず、輸血依存があり、かつ赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による治療に抵抗性がある患者に対する治療選択肢は少なかったが、テロメラーゼ阻害薬イメテルスタットの投与により、輸血依存からの離脱が20カ月(中央値)続き、ヘモグロビン値が3g/dL以上改善することが示された。これは、ドイツ・University Clinic LeipzigのUwe Platzbecker氏が、オープンラベル、シングルアームの第Ⅱ相臨床試験IMergeの結果として報告したもの(#S183)。