最新の血液疾患解説Comments On Hematology
特集:造血器腫瘍ゲノム医療責任編集:坂田(柳元)麻実子
- 造血器腫瘍ゲノム医療の実装化に向けて責任編集:坂田(柳元)麻実子(筑波大学 医学医療系 血液内科 教授)2024.09.192024年3月に造血器腫瘍遺伝子パネル検査が承認申請され、臨床実装に向けた準備が進んでいる。わが国で独自に開発された遺伝子パネルであり、承認されれば多くの造血器腫瘍の診断や予後予測、治療法の選択に活用されることが期待されている。ここでは、わが国独自の造血器腫瘍遺伝子パネル検査の開発に至る経緯と社会実装に向けた課題、ゲノムプロファイリングの有用性と臨床応用における課題、そして生殖細胞系列バリアントの検出とそのフォローという、造血器腫瘍遺伝子パネル検査に関わる3つの重要なテーマを取り上げ、それぞれの専門家に解説いただいた。
- わが国独自の遺伝子パネル検査を開発 多くの医師・研究者の協力のもとに作り上げる片岡圭亮(慶應義塾大学 医学部 血液内科・国立がん研究センター研究所 分子腫瘍学分野)2024.09.19
- ゲノムプロファイリングにより、治療薬選択のみならず、より正確な診断と予後予測に基づく精緻な治療法選択が可能に前田高宏(九州大学大学院 医学研究院 プレシジョン医療学分野)2024.09.26
- 生殖細胞系列バリアントの検出とその対応 二次的所見は家族の健康管理にも有用な情報加藤元博(東京大学大学院 医学系研究科小児医学講座 小児科学分野)2024.10.10
特集:B細胞リンパ腫に関する最近の話題責任編集:伊豆津宏二
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B細胞リンパ腫に関する最近の話題
分類の改訂および治療パラダイムの変化責任編集:伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2023.10.05B細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約7割を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、B細胞リンパ腫に対する新しい話題に焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、WHO第5版とICCに関する解説、次に2019年に初めて国内で承認され実臨床で少しずつ広がりを見せるCAR-T療法について実臨床での経験を含めた解説、そして、DLBCLの新規治療であるPola-R-CHP療法と現在開発中の治療法について。最後は、近年、BTK阻害薬などの新規治療の開発が進んでいるマントル細胞リンパ腫についてである。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。 - B細胞リンパ腫分類の今後の方向性 WHO第5版とICCの“最大公約数”の理解が重要加留部謙之輔(名古屋大学大学院 医学系研究科 高次医用科学臓器病態診断学)2023.10.05
- 悪性リンパ腫に対するCAR-T療法 早期再発LBCLに加え、FLでも治療選択肢に蒔田真一(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)2023.10.12
- DLBCLの治療パラダイムが変化 新規治療の開発の現状と今後の展望山内寛彦(がん研究会有明病院 血液腫瘍科)2023.10.19
- マントル細胞リンパ腫の治療の新たな展開 BTK阻害薬を軸にBCL-2阻害薬や免疫療法の併用に期待福原規子(東北大学病院 血液内科)2023.10.26
特集:骨髄異形成症候群(MDS)の最近の話題責任編集:宮﨑泰司
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骨髄異形成症候群(MDS)の最近の話題
新たなリスク層別化スコアリングシステム、
治療法、病態解明責任編集:宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2022.11.24骨髄異形成症候群(MDS)は加齢に伴って増加する骨髄性造血器腫瘍の一つで、造血幹細胞に蓄積するゲノム変異が発症に深く関与すると考えられている。ここでは、MDSの最近の話題として、ゲノム変異を加味した新しいリスク層別化スコアリングシステム、新たな貧血治療、高リスクMDSの新規治療、MDSの新しい病態解明という4つのテーマを取り上げ、それぞれ千葉滋先生、前田智也先生、市川幹先生、林嘉宏先生にご解説いただいた。 - MDSの病型分類と予後予測の変遷 IPSS-Mはリスク層別化スコアリングシステムとなるか千葉滋(筑波大学 医学医療系血液内科)2022.11.24
- MDSの新たな貧血治療薬 既存薬と異なる作用機序の薬剤に期待前田智也(埼玉医科大学 国際医療センター 造血器腫瘍科)2022.12.01
- 高リスクMDSの新規治療を展望 HMAsとの併用など新薬の開発に期待市川幹(NTT東日本関東病院 血液内科)2022.12.08
- MDSの病態解明への新しいアプローチ ミトコンドリアの過剰断片化が誘因かつ治療標的に林嘉宏(東京薬科大学 生命科学部 生命医科学科 腫瘍医科学研究室)2022.12.15
特集:造血幹細胞移植をめぐる最近の話題 2022責任編集:前田嘉信
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造血幹細胞移植をめぐる最近の話題
GVHDの病態と診断・治療、感染症管理責任編集:前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2022.04.21同種造血幹細胞移植における移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)は移植の成否を分ける重要な合併症であり、近年、急性GVHDと慢性GVHDでは病態が異なることなども分かってきている。そして、GVHD予防や感染症対策などの進歩によっても、移植成績の向上がもたらされている。 - 急性GVHDの病態生理をめぐる最新の知見 免疫寛容だけではなく組織寛容が鍵橋本大吾(北海道大学大学院 医学研究院 内科学分野 血液内科学教室)2022.04.21
- 移植後シクロホスファミドによる新たなGVHD予防戦略 次世代の標準的GVHD予防法を目指して杉田純一(社会医療法人北楡会 札幌北楡病院 血液内科)2022.04.28
- 急性GVHDの治療の進歩と展望 二次治療の標準治療の確立が急務村田誠(名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2022.05.12
- 慢性GVHDの診断・治療の最新知見 重症度の迅速な判定と長期目標に向けた治療継続を稲本賢弘(国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科)2022.05.19
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造血幹細胞移植後の感染症 適切な管理が移植成績の向上に直結山崎理絵(慶應義塾大学 医学部 輸血・細胞療法センター)
森毅彦(東京医科歯科大学 血液内科)2022.05.26
特集:B細胞性急性リンパ性白血病をめぐる最新の話題責任編集:張替秀郎
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B細胞性急性リンパ性白血病の
分子病態、層別化、治療をめぐる最新の話題責任編集:張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液・免疫病学分野 教授)2021.07.15急性リンパ性白血病(ALL)は、小児に好発する造血器腫瘍であり、B細胞性ALL(B-ALL)が約8割を占める。小児のALLの生存率は約90%までに向上し、多くは治癒も見込めるようになったが、成人の生存率は約40%にとどまっている。しかしながら、近年、チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)などの新規治療薬や新たな免疫細胞療法が登場し、治療成績の向上が期待されている。本特集では、B-ALLの重要なテーマとして、ALLの遺伝子変異の最新情報、測定可能/微小残存病変(MRD)の臨床上の意義、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の新たな治療戦略、再発・難治性ALLに対するCAR-T療法、AYA世代ALLの治療とケアを取り上げ、それぞれ、加藤元博先生、宮本敏浩先生、大西康先生、後藤秀樹先生、佐藤篤先生に、ご解説いただいた。 - B-ALLにおける遺伝子変異は臨床的性質と密接に関連 包括的なゲノムプロファイルの理解が重要加藤元博(東京大学医学部附属病院 小児科)2021.07.15
- MRDを指標とした急性リンパ性白血病の治療 高感度MRD測定で移植不要群を明確に抽出宮本敏浩(九州大学大学院 医学研究院 病態修復内科(第一内科))2021.07.21
- Ph+ALLの新たな治療アプローチ 抗がん剤を用いず寛解導入・地固め療法へ大西康(東北大学病院 血液内科)2021.07.29
- 再発・難治性B-ALLに対するCAR-T療法の現状と展望後藤秀樹(北海道大学病院 血液内科)2021.08.05
- AYA世代のALLの特徴と今後の治療 小児型治療で成績向上、包括支援が重要に佐藤篤(宮城県立こども病院 血液腫瘍科)2021.08.19
特集:治療の幅が広がった多発性骨髄腫責任編集:柴山浩彦
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治療の幅が広がった多発性骨髄腫
再発・難治例に新たな治療選択肢責任編集:柴山浩彦(大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2021.02.18特集で多発性骨髄腫(MM)を取り上げてから3年余りが経過した。当時は“新薬ラッシュ”で、プロテアソーム阻害薬(PI)、免疫調節薬(IMiDs)、抗体薬をどのように組み合わせ、どのタイミングで用いるかが議論された。その後、ダラツムマブは初発MMに保険適用となり、2020年には新たな抗CD38抗体薬のイサツキシマブが登場した。さらにPI、IMiDs、抗体薬の3クラスの薬剤とは異なる作用機序を有するselinexor、ベネトクラクス、BCMA-BiTEなどの新規治療薬の開発が進んでいる。CAR-T療法の治験も進行中であり、再発・難治性MMの治療選択肢は増えつつある。また、MM細胞の遺伝子変異のパネルシーケンスが行なわれるようになり、変異遺伝子の種類に応じた個別化医療も視野に入ってきた。新たな治療法や遺伝子診断を治療成績の向上にどう結び付けていくのか、4人の専門医に解説していただいた。 - 新しい作用機序の新規治療薬への期待 再発・難治例や若年者の選択肢に広がり半田寛(群馬大学大学院 医学系研究科 内科学講座血液内科学分野)2021.02.18
- 抗体医薬による多発性骨髄腫治療の実際 再発・難治例では前治療や患者の状況を考慮して薬剤選択角南一貴(国立病院機構 岡山医療センター 血液内科)2021.02.25
- 多発性骨髄腫に対するCAR-T療法の展望 他剤との“合わせ技”でMM細胞を限りなく減らす鈴木憲史(日本赤十字社医療センター 骨髄腫・アミロイドーシスセンター長)2021.03.04
- 染色体異常・遺伝子変異の臨床応用 層別化と個別化医療の実際と将来展望飯田真介(名古屋市立大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学分野)2021.03.11
特集:慢性骨髄性白血病(CML)/骨髄増殖性腫瘍(MPN)責任編集:木崎昌弘
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慢性骨髄性白血病(CML)/骨髄増殖性腫瘍(MPN)
診療の進歩と最近の話題責任編集:木崎昌弘(埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 教授)2020.06.11慢性骨髄性白血病(CML)を含む骨髄増殖性腫瘍(MPN)の治療は、過去10年の間に大きく進歩した。CML治療のキードラッグであるチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)は、現在、5剤が承認され、より深い分子遺伝学的奏効が得られるようになるとともに、治療目標が長期間の無治療寛解(TFR)に変わりつつあり、TKI中止も望めるようになってきた。一方、MPNの分子病態は急速に解明が進み、約9割のMPNでJAK2、MPL、CALRのいずれかの遺伝子変異が関わっていることが明らかになった。病態解明の進展に伴い、真性多血症(PV)や本態性血小板血症(ET)については、治癒を目指したペグ化インターフェロンによる新たな治療体系が構築されつつある。本特集では、CML/MPNに関する、治療目標の設定、治療薬の選択、副作用管理などについての最新の情報が盛り込まれており、第一線で活躍される先生方による解説が、実臨床で有用な指針となることを期待している。 - 慢性期CMLの第一選択薬をどう決めるか リスク分類、中止希望などに応じた薬剤選択松村到(近畿大学医学部 血液・膠原病内科)2020.06.11
- TKI長期投与の安全性と副作用の管理 患者を注意深く観察し、日常生活を支える髙久智生(順天堂大学大学院 医学研究科 血液内科学)2020.06.18
- 無治療寛解維持(TFR)を目指したCMLに対するTKI治療と中止の可能性高橋直人(秋田大学大学院 医学系研究科 血液・腎臓・膠原病内科学講座)2020.06.25
- 骨髄増殖性腫瘍の分子病態研究の進歩 ドライバー変異とエピゲノム異常の関わり下田和哉(宮崎大学医学部 内科学講座 消化器血液学分野)2020.07.02
- PV、ETの新しい治療ゴールを目指して インターフェロンによる長期治療の可能性桐戸敬太(山梨大学医学部 血液・腫瘍内科)2020.07.09
特集:T/NK細胞リンパ腫の病態と治療開発の最前線責任編集:坂田(柳元)麻実子
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T/NK細胞リンパ腫の病態と治療開発の最前線
新たな治療標的の発見と新規薬剤への期待責任編集:坂田(柳元)麻実子(筑波大学 医学医療系 血液内科 准教授)2019.12.19近年、T/NK細胞リンパ腫は、ゲノム、遺伝子発現、蛋白発現を含むオミクス解析技術の進歩等と共に、疾患ごとの病態解明は大きく前進した。また、最近では再発難治例を中心に相次いで新薬が承認され、治療選択肢が多様となった。ここでは、T/NK細胞リンパ腫の中で頻度の高い疾患(ここでは末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)と総称する)と成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)に焦点を絞り、化学療法から移植、さらには新薬開発まで幅広く解説いただいた。実臨床では、自分自身を含めて、目の前の患者さんに、さてどう治療するのが最もよいのか、と迷う場面も多いように思う。T/NK細胞リンパ腫の領域では、たとえ専門家であっても絶対的な正解を示すのが難しいという状況のなかで、本特集が現場で奮闘しておられる先生方のご判断の一助になり、またエールをお送りすることができれば、何よりである。 - 再発・難治性PTCLの治療選択肢が増加 治療薬の使い分けと治療の層別化が次の課題に丸山大(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)2019.12.19
- T/NK細胞リンパ腫に対する自家・同種移植の意義はあるのか鈴木律朗(島根大学 医学部附属病院 腫瘍・血液内科)2019.12.25
- 微小環境中の免疫細胞でPTCL-NOSを層別化 免疫チェックポイント阻害薬への期待杉尾健志(九州大学大学院 病態修復内科学)2020.01.09
- 成人T細胞白血病/リンパ腫の治療戦略 同種移植、新規薬剤、免疫療法の課題と展望中野伸亮(今村総合病院 血液内科)2020.01.16
特集:B細胞リンパ腫をめぐる最新トピックス責任編集:伊豆津宏二
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B細胞リンパ腫をめぐる最新トピックス
CAR-T療法や新規治療薬による治療成績向上への期待責任編集:伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2019.07.25B細胞リンパ腫は、患者数においてリンパ腫全体の3分の2以上を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、新規治療薬を中心としたトピックスに焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、DLBCLのサブタイプの一つで予後不良とされるダブルヒットリンパ腫の分子病態とその治療の可能性、そして濾胞性リンパ腫に対する新規抗CD20抗体薬のオビヌツズマブの位置づけについての解説。次に、新しいWHO分類で遺伝子変異が診断に取り入れられ、わが国では適応外ながらブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬により治療体系が変わりつつある原発性マクログロブリン血症についての解説。最後に、最近、わが国で承認された新規治療薬から、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対するCD19標的CAR-T療法である。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。 - ダブルヒットリンパ腫の特徴的遺伝子を解明 新たな分子標的治療が視野に遠西大輔(岡山大学病院 血液・腫瘍内科)2019.07.25
- 濾胞性リンパ腫に対する新規治療薬への期待 初発/再発・難治性例ともに治療選択肢が広がる賴晋也(近畿大学病院 血液・膠原病内科)2019.08.01
- 原発性マクログロブリン血症の診断と治療 イブルチニブなどのBTK阻害薬に期待棟方理(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)2019.08.08
- DLBCLに対するCAR-T療法の実際と今後の展望 症例を積み重ね、未来へつなげる後藤秀樹(北海道大学病院 血液内科)2019.08.22
特集:急性白血病の新規治療責任編集:宮﨑泰司
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急性白血病の新規治療
分子標的薬が続々登場、CAR-T療法の開発も進む責任編集:宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2019.04.25急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本骨格は長年変わらなかったが、わが国でもFLT3阻害薬、IDH1/2阻害薬、BCL2阻害薬などが導入されつつあり、いよいよAML治療のパラダイムが変わろうとしている。急性リンパ性白血病(ALL)でも、抗体医薬のブリナツモマブが再発・難治性B細胞性急性リンパ性に対して承認され、新薬の開発が進んでいる。さらにAMLに対するわが国独自のCAR-T療法の開発も進められている。このように、これまでの停滞を一気に解消するかのように多くの薬剤、抗体薬、細胞療法が急性白血病に投入されている。ここでは、AML、ALL、CAR-T療法の各分野の専門家に、急性白血病治療の最前線について解説してもらった。 - AMLに対するFLT3阻害薬の臨床応用始まる 予後不良、再発・難治例で奏効、維持療法への展開も石川裕一(名古屋大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2019.04.25
- AMLに対するベネトクラクス アザシチジンとの併用により6割が奏効山内高弘(福井大学 血液・腫瘍科)2019.05.09
- AMLに対するIDH1/2阻害薬 いずれもCR率20%以上、ORR40%以上市川幹(獨協医科大学 内科学(血液・腫瘍))2019.05.16
- 再発・難治性B-ALL治療におけるブリナツモマブへの期待と課題宮本敏浩(九州大学大学院 医学研究院 病態修復内科(第一内科))2019.05.23
- AMLに対するCAR-T療法開発の現状 非ウイルスベクターを用いコスト引き下げも中沢洋三(信州大学医学部小児医学教室)2019.05.30
特集:造血幹細胞移植をめぐる最近の話題責任編集:前田嘉信
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造血幹細胞移植をめぐる最近の話題
移植後の患者の生活をいかに改善させるか責任編集:前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2018.11.29わが国の造血幹細胞移植数は、自家と同種を合わせ年間約5,500件。造血幹細胞ソースで臍帯血が大きく増え、2010年頃よりHLA半合致移植(ハプロ移植)も著しく増加してきた。移植医療の進歩に伴い、移植後の生存率は年々向上している一方で、移植後の晩期合併症対策やQOLの維持など、新たな課題もうまれている。ここでは、移植後シクロホスファミドを用いたHLA半合致移植の可能性、慢性GVHDの最新の病態研究と治療法、移植患者の長期フォローアップの重要性と課題、小児科での骨髄非破壊的移植とHLA半合致移植の意義について、各分野の専門家に解説していただいた。 - 移植後シクロホスファミドを用いたHLA半合致移植は第一選択になり得るか杉田純一(北海道大学大学院 医学研究院 内科系部門 内科学分野 血液内科学教室)2018.11.29
- 慢性GVHDの病態生理と新規治療法松岡賢市(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学)2018.12.06
- 移植後の長期フォローアップの重要性と課題 LTFUを効率的に運用するための“3つの肝”黒澤彩子(国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科)2018.12.13
- 小児科での骨髄非破壊的移植(RIST)とHLA半合致移植の意義井上雅美(大阪母子医療センター 血液・腫瘍科)2018.12.20
特集:難治性貧血の診断・治療の最新動向責任編集:張替秀郎
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分子病態の解明が進む骨髄不全症
難治性貧血の診断・治療の最新動向責任編集:張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液・免疫病学分野)2018.06.28近年、次世代シークエンサーによる網羅的ゲノム解析などにより骨髄不全症についての分子病態の解明が進み、その知見が診断に反映されるようになってきた。さらに、新規治療薬が次々と登場し、これまで限られた選択肢しかなかった骨髄不全症の治療の選択肢が広がっている。ここでは「再生不良性貧血」、「骨髄異形成症候群」、「発作性夜間ヘモグロビン尿症」、「赤芽球癆」の診断と治療について、各疾患の専門家に最新の情報をもとに分かりやすく解説していただいた。 - 再生不良性貧血の早期診断と新規治療法山﨑宏人(金沢大学附属病院 輸血部)2018.06.28
- 骨髄異形成症候群(MDS)の治療に関する最近の話題臼杵憲祐(NTT東日本関東病院 血液内科)2018.07.05
- 発作性夜間ヘモグロビン尿症 その病態解明と治療の最前線西村純一(大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2018.07.12
- 赤芽球癆の病態と治療廣川誠(秋田大学大学院医学系研究科 総合診療・検査診断学講座)2018.07.19
特集:多発性骨髄腫をめぐる最新の話題責任編集:柴山浩彦
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“新薬ラッシュ”で治療戦略は変わるのか
多発性骨髄腫をめぐる最新の話題責任編集:柴山浩彦(大阪大学大学院 医学系研究科 血液・腫瘍内科学)2018.03.01多発性骨髄腫(MM)は、相次ぐ新薬の登場により生存期間が大幅に延長し、この10年で治療が大きく進展した造血器腫瘍である。高齢者が多いMMの患者さんのQOLを損なわず、病勢をうまくコントロールしていくために、“押し寄せる”新薬を治療戦略の中でどう位置づけ、いかにして最大の治療効果を引き出すかについて、第一線の専門医4名に解説していただいた。 - ダラツムマブの使い方と今後の期待鈴木憲史(日本赤十字社医療センター 血液内科・骨髄腫アミロイドーシスセンター)2018.03.01
- 微小残存病変評価法の進展とその臨床的意義髙松博幸(金沢大学 医薬保健研究域 医学系 血液・呼吸器内科)2018.03.08
- プロテアソーム阻害薬の使い分け李政樹(名古屋市立大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科)2018.03.15
- 移植適応患者の地固め/維持療法 新規治療薬の登場でどう変わるのか黒田純也(京都府立医科大学大学院医学研究科 血液内科学)2018.03.22