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特集“新薬ラッシュ”で治療戦略は変わるのか多発性骨髄腫をめぐる最新の話題(2)多発性骨髄腫(MM)は、相次ぐ新薬の登場により生存期間が大幅に延長し、この10年で治療が大きく進展した造血器腫瘍である。高齢者が多いMMの患者さんのQOLを損なわず、病勢をうまくコントロールしていくために、“押し寄せる”新薬を治療戦略の中でどう位置づけ、いかにして最大の治療効果を引き出すかについて、第一線の専門医4名に解説していただいた。(責任編集 柴山浩彦)

微小残存病変評価法の進展とその臨床的意義

髙松博幸(金沢大学 医薬保健研究域 医学系 血液・呼吸器内科)

かつて、多発性骨髄腫(MM)の治癒は困難とされ、新規薬剤が登場するまでの非移植例の完全奏効(CR)の達成率は5%程度であった。しかし、新規薬剤の開発によってCR率は50%以上に達し、高感度な検出系でも微小残存病変(MRD)が検出できない、極めて深い完全奏効が得られるようになった。ここでは、MRD評価法の進展とその臨床的意義について概説する。