この人に聞くThe Experts
谷脇雅史一般社団法人愛生会 山科病院 理事長、京都府立医科大学 名誉教授・血液内科学 客員教授
染色体解析、分子遺伝学の研究に取り組み続ける
FISH法をいち早く造血器腫瘍の診断に応用「この人に聞く」のシリーズ第21回は、愛生会山科病院理事長の谷脇雅史氏にお話をうかがいました。京都府立医科大学を卒業後の研修医時代に白血病で亡くなる多くの若い人の診療を経験し、「血液疾患の患者を治したい」との思いを抱き血液の道に進みました。FISH法の開発を進める阿部達生氏に師事し、いち早く臨床応用につなげ、その後も染色体の研究を深く追究しました。「研究は何のためにするのかを問い続けてほしい。そのためには“文系力”を磨くことが大切だ」と話します。
FISH法をいち早く造血器腫瘍の診断に応用「この人に聞く」のシリーズ第21回は、愛生会山科病院理事長の谷脇雅史氏にお話をうかがいました。京都府立医科大学を卒業後の研修医時代に白血病で亡くなる多くの若い人の診療を経験し、「血液疾患の患者を治したい」との思いを抱き血液の道に進みました。FISH法の開発を進める阿部達生氏に師事し、いち早く臨床応用につなげ、その後も染色体の研究を深く追究しました。「研究は何のためにするのかを問い続けてほしい。そのためには“文系力”を磨くことが大切だ」と話します。
上田龍三名古屋大学大学院 医学系研究科 特任教授、名古屋市立大学 名誉教授、愛知医科大学 名誉教授
ヒトがん免疫が成立することをいち早く確信
ATLに対する日本発の分子標的薬を開発「この人に聞く」のシリーズ第20回は、名古屋大学大学院医学系研究科特任教授の上田龍三氏にお話をうかがいました。ヒトはなぜ白血病になるのか、がんになるのかという問題を追究し続け、米国留学中にがん免疫が成立することを確信し、帰国後は愛知県がんセンターでモノクローナル抗体の作製と解析を始めました。その後、成人T細胞白血病(ATL)に対する分子標的薬モガムリズマブの開発、上市にこぎ着けました。「臨床で抱いた問題を追い続け、解決に向けて困難でも克服しようとする努力が大切だ」と話します。
ATLに対する日本発の分子標的薬を開発「この人に聞く」のシリーズ第20回は、名古屋大学大学院医学系研究科特任教授の上田龍三氏にお話をうかがいました。ヒトはなぜ白血病になるのか、がんになるのかという問題を追究し続け、米国留学中にがん免疫が成立することを確信し、帰国後は愛知県がんセンターでモノクローナル抗体の作製と解析を始めました。その後、成人T細胞白血病(ATL)に対する分子標的薬モガムリズマブの開発、上市にこぎ着けました。「臨床で抱いた問題を追い続け、解決に向けて困難でも克服しようとする努力が大切だ」と話します。
中畑龍俊公益財団法人実験動物中央研究所 理事、京都大学 名誉教授
臍帯血中の造血幹細胞の存在を最初に見出す
臍帯血バンクを設立、移植の広がりに貢献 「この人に聞く」のシリーズ第19回は、実験動物中央研究所の中畑龍俊氏にお話をうかがいました。ヒトの臍帯血中に造血幹細胞が存在することを世界で初めて見出し、骨髄だけでなく臍帯血による造血幹細胞移植への道を切り開きました。その後、わが国の臍帯血バンクの設立に尽力し、臍帯血移植の普及に努めました。「深く考えて行動することが研究者には大切なこと。新しい発見に出合い、興奮で眠れない夜を経験したりすることが人生を豊かにし、それは研究にも臨床にも役に立つ」と話します。
臍帯血バンクを設立、移植の広がりに貢献 「この人に聞く」のシリーズ第19回は、実験動物中央研究所の中畑龍俊氏にお話をうかがいました。ヒトの臍帯血中に造血幹細胞が存在することを世界で初めて見出し、骨髄だけでなく臍帯血による造血幹細胞移植への道を切り開きました。その後、わが国の臍帯血バンクの設立に尽力し、臍帯血移植の普及に努めました。「深く考えて行動することが研究者には大切なこと。新しい発見に出合い、興奮で眠れない夜を経験したりすることが人生を豊かにし、それは研究にも臨床にも役に立つ」と話します。
宇都宮與今村総合病院 名誉院長、臨床研究センター長
ATL、HTLV-1の臨床と研究の最前線を走り続ける
高齢患者が快適に長く生きる治療戦略も必要に「この人に聞く」のシリーズ第18回は、今村総合病院名誉院長の宇都宮與氏にお話をうかがいました。成人T細胞白血病(ATL)が発見された1977年に、奇しくも鹿児島大学を卒業した宇都宮氏は、その後40年以上にわたり血液内科の道を歩み、ATLの診療とヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)の研究に取り組み続けてきました。「検査や画像の異常がみられたとき、なぜこうなったのかを徹底的に突き詰め、推論することが、正確な診断と適切な治療を行なうために極めて重要だ」と話します。
高齢患者が快適に長く生きる治療戦略も必要に「この人に聞く」のシリーズ第18回は、今村総合病院名誉院長の宇都宮與氏にお話をうかがいました。成人T細胞白血病(ATL)が発見された1977年に、奇しくも鹿児島大学を卒業した宇都宮氏は、その後40年以上にわたり血液内科の道を歩み、ATLの診療とヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)の研究に取り組み続けてきました。「検査や画像の異常がみられたとき、なぜこうなったのかを徹底的に突き詰め、推論することが、正確な診断と適切な治療を行なうために極めて重要だ」と話します。
小澤敬也自治医科大学 名誉教授
遺伝子治療の大きな可能性にいち早く注目
AAVベクター、CAR-T細胞療法など幅広い領域で研究続ける「この人に聞く」のシリーズ第17回は、自治医科大学名誉教授の小澤敬也先生にお話をうかがいました。東京大学卒業後、白血病コロニーの研究から出発し、パルボウイルスB19、G-CSF、ストローマ細胞などの研究に取り組み、自治医科大学では造血幹細胞遺伝子治療、AAVベクター遺伝子治療、間葉系幹細胞(MSC)治療などの基礎・応用研究、さらに最近ではCAR-T細胞療法の開発に力を注いでいます。「分子標的治療や造血幹細胞移植が発展し、臨床現場だけでも満足感が得られるかもしれないが、先端治療開発に向けた研究的思考も磨き続けてほしい」とエールを送ります。
AAVベクター、CAR-T細胞療法など幅広い領域で研究続ける「この人に聞く」のシリーズ第17回は、自治医科大学名誉教授の小澤敬也先生にお話をうかがいました。東京大学卒業後、白血病コロニーの研究から出発し、パルボウイルスB19、G-CSF、ストローマ細胞などの研究に取り組み、自治医科大学では造血幹細胞遺伝子治療、AAVベクター遺伝子治療、間葉系幹細胞(MSC)治療などの基礎・応用研究、さらに最近ではCAR-T細胞療法の開発に力を注いでいます。「分子標的治療や造血幹細胞移植が発展し、臨床現場だけでも満足感が得られるかもしれないが、先端治療開発に向けた研究的思考も磨き続けてほしい」とエールを送ります。
吉田彌太郎医仁会武田総合病院 顧問
巨赤芽球性貧血を礎にMDSの研究を牽引
日血機関誌の編集を22年、英文誌の地位を固める「この人に聞く」のシリーズ第16回は、武田総合病院顧問の吉田彌太郎先生にお話をうかがいました。京都大学の学生時代に鉄代謝に魅せられ、卒業後は巨赤芽球性貧血の研究の道に進み、その成果を礎に骨髄異形成症候群(MDS)の研究者として国内外で多くの研究成果を報告してきました。一方で、22年の長きにわたり、日本血液学会機関誌の編集に携わり、同誌の英文誌化に尽力し、世界有数のIFを誇る学術誌『IJH』の地位を固めました。「注目を浴びるオリジナル原著を、ぜひIJHに投稿してほしい」と願っています。
日血機関誌の編集を22年、英文誌の地位を固める「この人に聞く」のシリーズ第16回は、武田総合病院顧問の吉田彌太郎先生にお話をうかがいました。京都大学の学生時代に鉄代謝に魅せられ、卒業後は巨赤芽球性貧血の研究の道に進み、その成果を礎に骨髄異形成症候群(MDS)の研究者として国内外で多くの研究成果を報告してきました。一方で、22年の長きにわたり、日本血液学会機関誌の編集に携わり、同誌の英文誌化に尽力し、世界有数のIFを誇る学術誌『IJH』の地位を固めました。「注目を浴びるオリジナル原著を、ぜひIJHに投稿してほしい」と願っています。
谷本光音公立学校共済組合 中国中央病院 院長
分子生物学、移植、そして地域医療へ
常に好奇心を持ち新しい何かを始める「この人に聞く」のシリーズ第15回は、中国中央病院院長の谷本光音氏にお話をうかがいました。名古屋大学を卒業後、大学院や愛知県がんセンター、米国留学で多くの知己を得た谷本氏は、その後分子生物学を応用した研究を進める一方で、造血細胞移植の普及に努めました。大学では学生や研修医の教育に力を注ぎ、退官後は地域医療に取り組んでいます。「常に好奇心を持って新しい何かを探す努力が自分を磨く」と話します。
常に好奇心を持ち新しい何かを始める「この人に聞く」のシリーズ第15回は、中国中央病院院長の谷本光音氏にお話をうかがいました。名古屋大学を卒業後、大学院や愛知県がんセンター、米国留学で多くの知己を得た谷本氏は、その後分子生物学を応用した研究を進める一方で、造血細胞移植の普及に努めました。大学では学生や研修医の教育に力を注ぎ、退官後は地域医療に取り組んでいます。「常に好奇心を持って新しい何かを探す努力が自分を磨く」と話します。
柴田昭新潟南病院 名誉院長、新潟大学 名誉教授
造血器腫瘍の研究と治療の進歩を先導
東北大学、秋田大学の血液学の礎を築く「この人に聞く」のシリーズ第14回は、新潟大学名誉教授の柴田昭氏にお話をうかがいました。1956年に新潟大学で血液学の道を歩み始め、約半世紀にわたり、わが国の血液学の研究の発展、造血器腫瘍治療の進歩に貢献するとともに、血液内科のなかった東北大学、秋田大学に研究と診療の拠点を築きました。「研究の本当の面白さは、すべてを自分でやってこそ分かるもの。若手医師には、もっと元気を出して血液学に取り組んでほしい」とエールを送ります。
東北大学、秋田大学の血液学の礎を築く「この人に聞く」のシリーズ第14回は、新潟大学名誉教授の柴田昭氏にお話をうかがいました。1956年に新潟大学で血液学の道を歩み始め、約半世紀にわたり、わが国の血液学の研究の発展、造血器腫瘍治療の進歩に貢献するとともに、血液内科のなかった東北大学、秋田大学に研究と診療の拠点を築きました。「研究の本当の面白さは、すべてを自分でやってこそ分かるもの。若手医師には、もっと元気を出して血液学に取り組んでほしい」とエールを送ります。
檀和夫了徳寺大学 名誉学長・健康科学部長
日本医大の血液内科をゼロから立ち上げ
33年でわが国有数の実績を誇る診療科に「この人に聞く」のシリーズ第13回は、了徳寺大学名誉学長の檀和夫氏にお話をうかがいました。わが国屈指の実績を持つ日本医科大学血液内科が創設されたのは1980年のこと。檀氏は創設メンバーとして東京医科歯科大学から日本医大に移った3人の医師のうちの1人です。新設の血液内科をどのように育てていったのでしょうか。「医師は、臨床でも研究でも常にトレーニングを積むことが重要。それに加えて幅広く知性を磨くことを心がけてほしい」と檀氏は話します。
33年でわが国有数の実績を誇る診療科に「この人に聞く」のシリーズ第13回は、了徳寺大学名誉学長の檀和夫氏にお話をうかがいました。わが国屈指の実績を持つ日本医科大学血液内科が創設されたのは1980年のこと。檀氏は創設メンバーとして東京医科歯科大学から日本医大に移った3人の医師のうちの1人です。新設の血液内科をどのように育てていったのでしょうか。「医師は、臨床でも研究でも常にトレーニングを積むことが重要。それに加えて幅広く知性を磨くことを心がけてほしい」と檀氏は話します。
安川正貴愛媛県立医療技術大学 理事長・学長
がん免疫療法の可能性を“暗黒時代”から追究
治療成績のさらなる向上を目指し研究を続ける「この人に聞く」のシリーズ第12回は、愛媛県立医療技術大学理事長・学長の安川正貴氏にお話をうかがいました。大学卒業後まもない1980年に「がん免疫」に興味を抱いたものの、研究対象としては長く日陰の存在でしたが、1991年にがん関連抗原が報告されて以降、世界中で研究が始まりました。安川氏も研究に本腰を入れ、すぐにBCR-ABL特異的T細胞株を樹立するなど、がん免疫療法の礎を築きました。安川氏は「今、治すことができない病気の治療成績を上げることが、医師、研究者の務め」と話します。
治療成績のさらなる向上を目指し研究を続ける「この人に聞く」のシリーズ第12回は、愛媛県立医療技術大学理事長・学長の安川正貴氏にお話をうかがいました。大学卒業後まもない1980年に「がん免疫」に興味を抱いたものの、研究対象としては長く日陰の存在でしたが、1991年にがん関連抗原が報告されて以降、世界中で研究が始まりました。安川氏も研究に本腰を入れ、すぐにBCR-ABL特異的T細胞株を樹立するなど、がん免疫療法の礎を築きました。安川氏は「今、治すことができない病気の治療成績を上げることが、医師、研究者の務め」と話します。
大野竜三愛知県がんセンター 名誉総長
白血病の薬物治療の“本流”を貫き50年
JALSGを設立、研究レベル向上に貢献「この人に聞く」のシリーズ第11回では、愛知県がんセンター名誉総長の大野竜三氏にお話をうかがいました。医師になって3年目に米国に臨床医として留学し、帰国後も白血病の研究と治療に取り組み続け、JALSG設立の中核メンバーとしてわが国の白血病の治療研究を国際的に通用するレベルに引き上げるなど、白血病診療に多大な貢献をしてきました。日本の医学研究が下火になりつつある現状を憂え「世界と伍していくには、研究方法を思い切って変えるなどの変革が必要」と訴えます。
JALSGを設立、研究レベル向上に貢献「この人に聞く」のシリーズ第11回では、愛知県がんセンター名誉総長の大野竜三氏にお話をうかがいました。医師になって3年目に米国に臨床医として留学し、帰国後も白血病の研究と治療に取り組み続け、JALSG設立の中核メンバーとしてわが国の白血病の治療研究を国際的に通用するレベルに引き上げるなど、白血病診療に多大な貢献をしてきました。日本の医学研究が下火になりつつある現状を憂え「世界と伍していくには、研究方法を思い切って変えるなどの変革が必要」と訴えます。
原田実根唐津東松浦医師会医療センター 院長、九州大学 名誉教授
「白血病を治す医師になりたい」
初志を貫き、移植医療の進展と普及に尽力「この人に聞く」のシリーズ第10回では、九州大学名誉教授の原田実根氏にお話をうかがいました。医学部紛争の最中に九州大学を卒業、同大附属病院で4年間臨床研修を行なった後、金沢大学に移り、骨髄移植黎明期から移植医療に取り組んだ原田氏。米国留学を経て九大に戻り、その後岡山大に赴任し、再び九大に戻りました。その間、末梢血幹細胞移植など様々な造血幹細胞移植法の確立に尽力するとともに、現在、移植分野の臨床・研究の第一線に立つ多くの医師を指導・育成してきました。「夢を描き、追い求めればこそ、得られるものがある」と話します。
初志を貫き、移植医療の進展と普及に尽力「この人に聞く」のシリーズ第10回では、九州大学名誉教授の原田実根氏にお話をうかがいました。医学部紛争の最中に九州大学を卒業、同大附属病院で4年間臨床研修を行なった後、金沢大学に移り、骨髄移植黎明期から移植医療に取り組んだ原田氏。米国留学を経て九大に戻り、その後岡山大に赴任し、再び九大に戻りました。その間、末梢血幹細胞移植など様々な造血幹細胞移植法の確立に尽力するとともに、現在、移植分野の臨床・研究の第一線に立つ多くの医師を指導・育成してきました。「夢を描き、追い求めればこそ、得られるものがある」と話します。
嶋緑倫奈良県立医科大学小児科学教室 教授
血友病Aにおける第Ⅷ因子の研究を40年
“夢のような”治療薬エミシズマブの創出へ「この人に聞く」のシリーズ第9回では、奈良県立医科大学小児科学教室教授の嶋緑倫氏にお話をうかがいました。奈良県立医科大学を卒業後、小児科医局に入局、以来血友病の診療と研究、特に血友病Aの原因である第Ⅷ因子の活性についての研究を続け、2018年に血友病Aの治療概念を変えるバイスペシフィック抗体エミシズマブの臨床応用にこぎ着けました。嶋氏は第80回日本血液学会学術集会で第7回日本血液学会賞を受賞。「患者さんに良くなってほしいという気持ちを持ち続け、諦めずに研究に取り組めば、何かのきっかけで大きく進展していく」と話します。
“夢のような”治療薬エミシズマブの創出へ「この人に聞く」のシリーズ第9回では、奈良県立医科大学小児科学教室教授の嶋緑倫氏にお話をうかがいました。奈良県立医科大学を卒業後、小児科医局に入局、以来血友病の診療と研究、特に血友病Aの原因である第Ⅷ因子の活性についての研究を続け、2018年に血友病Aの治療概念を変えるバイスペシフィック抗体エミシズマブの臨床応用にこぎ着けました。嶋氏は第80回日本血液学会学術集会で第7回日本血液学会賞を受賞。「患者さんに良くなってほしいという気持ちを持ち続け、諦めずに研究に取り組めば、何かのきっかけで大きく進展していく」と話します。
朝長万左男長崎大学 名誉教授、恵みの丘長崎原爆ホーム診療所 所長
血液内科医と核なき世界を訴える社会活動の二足のわらじ
被爆者白血病の診療と自らの原爆体験が原動力に「この人に聞く」のシリーズ第8回では、長崎大学名誉教授の朝長万左男氏にお話をうかがいました。2歳のときに長崎原爆に被爆し、医師となってからは、被爆者の白血病などの疾患を追う血液内科医として診療・研究を続けてきました。一方で、核兵器廃絶を訴える世界的な医師の団体である核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の日本代表として活動し、核兵器による放射線被曝の後遺症が生涯持続性であることを広く世界に発信しました。「目の前の患者さんにこそ研究すべきテーマがある。その扉を自ら開くと、次に現れた部屋にはいくつもの扉があり、それをまた開く。この繰り返しが大切」と話します。
被爆者白血病の診療と自らの原爆体験が原動力に「この人に聞く」のシリーズ第8回では、長崎大学名誉教授の朝長万左男氏にお話をうかがいました。2歳のときに長崎原爆に被爆し、医師となってからは、被爆者の白血病などの疾患を追う血液内科医として診療・研究を続けてきました。一方で、核兵器廃絶を訴える世界的な医師の団体である核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の日本代表として活動し、核兵器による放射線被曝の後遺症が生涯持続性であることを広く世界に発信しました。「目の前の患者さんにこそ研究すべきテーマがある。その扉を自ら開くと、次に現れた部屋にはいくつもの扉があり、それをまた開く。この繰り返しが大切」と話します。
金倉譲一般財団法人住友病院 顧問
国立大初の「血液・腫瘍内科学」教授を22年
新生・血液学会の理事長として礎を築く「この人に聞く」のシリーズ第7回では、大阪大学血液・腫瘍内科教授を22年務め、2019年3月に退職された、住友病院顧問の金倉譲氏にご登場いただきます。内科医として臨床に携わろうと血液内科に進んだ金倉氏は、卒業後すぐに大学院に入学したことをきっかけに、研究の道に進み、43歳にして阪大教授に就任し、22年間教授を務めました。その間、2008年に日本血液学会と日本臨床血液学会が統合された後に理事長に就任し、現在の活気ある血液学会の基盤を築き上げました。「自分の殻に閉じこもらず、若い時代に研究、留学などたくさんのことに挑戦してほしい」と話します。
新生・血液学会の理事長として礎を築く「この人に聞く」のシリーズ第7回では、大阪大学血液・腫瘍内科教授を22年務め、2019年3月に退職された、住友病院顧問の金倉譲氏にご登場いただきます。内科医として臨床に携わろうと血液内科に進んだ金倉氏は、卒業後すぐに大学院に入学したことをきっかけに、研究の道に進み、43歳にして阪大教授に就任し、22年間教授を務めました。その間、2008年に日本血液学会と日本臨床血液学会が統合された後に理事長に就任し、現在の活気ある血液学会の基盤を築き上げました。「自分の殻に閉じこもらず、若い時代に研究、留学などたくさんのことに挑戦してほしい」と話します。
飛内賢正介護老人保健施設リハビリケア船橋 施設長、国立がん研究センター中央病院 客員研究員
悪性リンパ腫を軸に39年の診療と研究
「チャンスで最大限の努力」を積み重ねる「この人に聞く」のシリーズ第6回では、血液内科医として39年間、主に悪性リンパ腫の診療と研究に力を注ぎ続けた、元国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科科長の飛内賢正氏にご登場いただきました。病態も治療もよく分からない時代から悪性リンパ腫に取り組み、国立がんセンター病院のレジデントとなり、やがて海外へと活動の場を広げていった飛内氏は「チャンスが来たら逃げずに最大限の努力をした。そうすれば次のチャンスが巡ってくる。これを積み重ねてきた」と話します。
「チャンスで最大限の努力」を積み重ねる「この人に聞く」のシリーズ第6回では、血液内科医として39年間、主に悪性リンパ腫の診療と研究に力を注ぎ続けた、元国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科科長の飛内賢正氏にご登場いただきました。病態も治療もよく分からない時代から悪性リンパ腫に取り組み、国立がんセンター病院のレジデントとなり、やがて海外へと活動の場を広げていった飛内氏は「チャンスが来たら逃げずに最大限の努力をした。そうすれば次のチャンスが巡ってくる。これを積み重ねてきた」と話します。
押味和夫つるい養生邑病院 内科
NK細胞と出合い、腫瘍研究の道へ
「血液学はいつまで経っても面白い」「この人に聞く」のシリーズ第5回は、順天堂大学血液内科の初代教授を務めた押味和夫氏を紹介する。「いい臨床医になること」を目指して、大学卒業後まもなく米国に渡り、臨床経験を積む中で基礎的研究に興味を持った押味氏が、帰国後に出合ったのがNK細胞だった。その後、NK細胞由来の悪性リンパ腫や白血病の研究がライフワークとなった。北海道・釧路郊外で釣り三昧の生活を送りながら、今なお血液学を学び、診療を続ける押味氏に話をうかがった。
「血液学はいつまで経っても面白い」「この人に聞く」のシリーズ第5回は、順天堂大学血液内科の初代教授を務めた押味和夫氏を紹介する。「いい臨床医になること」を目指して、大学卒業後まもなく米国に渡り、臨床経験を積む中で基礎的研究に興味を持った押味氏が、帰国後に出合ったのがNK細胞だった。その後、NK細胞由来の悪性リンパ腫や白血病の研究がライフワークとなった。北海道・釧路郊外で釣り三昧の生活を送りながら、今なお血液学を学び、診療を続ける押味氏に話をうかがった。
赤司浩一日本血液学会 理事長、九州大学病院 病院長、九州大学 医学部 病態修復内科(第一内科) 教授
学問的事業で学会がリーダーシップ
留学サポートなど若手の育成に注力「この人に聞く」のシリーズ第4回は、日本血液学会理事長としてまもなく3期目を迎える、九州大学病院病院長の赤司浩一氏にお話をうかがった。赤司氏は10年以上にわたり、米国・スタンフォード大学とハーバード大学で研究生活を送り、帰国後は九州大学の教授に就任、2018年4月からは九州大学病院病院長も務めている。国際的視野から血液学会理事長として2期4年にわたり取り組んできたこと、そして今後はどんな取り組みを行なうのかその展望を語ってもらった。
留学サポートなど若手の育成に注力「この人に聞く」のシリーズ第4回は、日本血液学会理事長としてまもなく3期目を迎える、九州大学病院病院長の赤司浩一氏にお話をうかがった。赤司氏は10年以上にわたり、米国・スタンフォード大学とハーバード大学で研究生活を送り、帰国後は九州大学の教授に就任、2018年4月からは九州大学病院病院長も務めている。国際的視野から血液学会理事長として2期4年にわたり取り組んできたこと、そして今後はどんな取り組みを行なうのかその展望を語ってもらった。
澤田賢一医療法人北武会 美しが丘病院 理事
リサーチマインドを抱き続けた臨床と研究
赤芽球癆では世界最大のコホートを分析臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきたエキスパートを紹介する「この人に聞く」のシリーズ第3回は、秋田大学元学長の澤田賢一氏にお話をうかがった。年間の新規患者発生率が100万人に0.31人という希少疾患である赤芽球癆。澤田氏は、この疾患の世界最大のコホート研究により、今も国内外から引用される文献を数多く著した。
赤芽球癆では世界最大のコホートを分析臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきたエキスパートを紹介する「この人に聞く」のシリーズ第3回は、秋田大学元学長の澤田賢一氏にお話をうかがった。年間の新規患者発生率が100万人に0.31人という希少疾患である赤芽球癆。澤田氏は、この疾患の世界最大のコホート研究により、今も国内外から引用される文献を数多く著した。
鈴木憲史日本赤十字社医療センター 骨髄腫アミロイドーシスセンター長
多発性骨髄腫の診療と研究に42年
治らないから「治る」までの進化を見つめる臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきたエキスパートを紹介する「この人に聞く」。シリーズ第2回は、日本赤十字社医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンター長の鈴木憲史氏にお話をうかがった。
治らないから「治る」までの進化を見つめる臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきたエキスパートを紹介する「この人に聞く」。シリーズ第2回は、日本赤十字社医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンター長の鈴木憲史氏にお話をうかがった。
中尾眞二金沢大学 医薬保健研究域医学系 血液・呼吸器内科 教授
先入観にとらわれることなく患者を深く診る
臨床での気づきから病態解明へ臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきた血液疾患のエキスパートを紹介する「この人に聞く」。シリーズ第1回は、金沢大学血液・呼吸器内科教授の中尾眞二氏にご登場いただいた。中尾氏は第79回日本血液学会学術集会で第6回日本血液学会賞を受賞。ライフワークである造血不全の診療と研究に取り組んだきっかけ、自己免疫性造血不全の概念を世界に向けて発信し続ける意義などについて、話をうかがった。
臨床での気づきから病態解明へ臨床や研究に長年取り組み、数々の功績を上げてきた血液疾患のエキスパートを紹介する「この人に聞く」。シリーズ第1回は、金沢大学血液・呼吸器内科教授の中尾眞二氏にご登場いただいた。中尾氏は第79回日本血液学会学術集会で第6回日本血液学会賞を受賞。ライフワークである造血不全の診療と研究に取り組んだきっかけ、自己免疫性造血不全の概念を世界に向けて発信し続ける意義などについて、話をうかがった。