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2021年1月の注目論文(Vol. 2)

張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液・免疫病学分野 教授)

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血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2021年1月分(Vol. 2)は、張替秀郎氏が担当します。

Oral Azacitidine Maintenance Therapy for Acute Myeloid Leukemia in First Remission

N Engl J Med. 383(26):2526-2537

Wei AH, Döhner H, Pocock C, Montesinos P, Afanasyev B, Dombret H, Ravandi F, Sayar H, Jang JH, Porkka K, Selleslag D, Sandhu I, Turgut M, Giai V, Ofran Y, Kizil Çakar M, Botelho de Sousa A, Rybka J, Frairia C, Borin L, Beltrami G, Čermák J, Ossenkoppele GJ, La Torre I, Skikne B, Kumar K, Dong Q, Beach CL, Roboz GJ; QUAZAR AML-001 Trial Investigators

ここに注目!

第一寛解期のAMLに対する経口アザシチジンの維持療法

高齢者のAMLは寛解に入ったとしても、高率に再発しその予後は不良である。本研究は第一寛解期の高齢者AMLに対する経口アザシチジン維持療法の有効性、安全性を検証した第Ⅲ相試験である。
対象は55歳以上で同種造血幹細胞移植非適応の第一寛解期にあるAML患者である。472人がエントリーし、その平均年齢は68歳、238人が経口アザシチジン群、234人がプラセボ群に割り当てられた。1サイクル28日間で治験薬は14日間投与された。平均全生存期間は実薬群で24.7カ月、プラセボ群で14.8カ月、平均非再発生存期間は実薬群で10.2カ月、プラセボ群で4.8カ月といずれも有意差をもって実薬群の方がすぐれていた。吐気や下痢といった消化器症状が実薬群で多くみられたが管理可能であり、制吐薬の投与などにより投与回数が進むにつれ頻度は低下した。
第一寛解期のAMLに対する経口アザシチジンの維持療法は有効であり、QOLを損なうことなく投与可能であった。