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ガイドライン改訂のポイント④ 骨髄腫

『造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版』改訂のポイント
骨髄腫

柴山浩彦(国立病院機構 大阪医療センター 血液内科科長/輸血療法部長)

この度、『造血器腫瘍診療ガイドライン 2023年版』が2018年版補訂版(2020年4月刊行)から大幅に改訂された。ここでは第3章「骨髄腫」において改訂された注目ポイントをピックアップする。前回の改訂から3~5年経過しており、この間に、骨髄腫およびその類縁疾患の領域においては、新たな治療薬や治療法の臨床試験のエビデンスが示され、それらの治療が保険承認された。また、検査法においても、マルチパラメーターフローサイトメトリーによる微小残存病変(MRD)の測定が保険適用で行なえるようになった。それらの進歩が、今回の改訂に反映されている。