EHA2020 Virtualレポート⑨ Presidential SymposiumEHA2020のPresidential Symposiumの発表演題の中から、今年の注目トピックスをお届けします。
ホジキンリンパ腫のPETによる予後予測
化学療法後に陰性になれば放射線療法は不要に
Positron Emission Tomography Guided Omission of Radiotherapy In Early-Stage Unfavorable Hodgkin Lymphoma: Final Results of the International, Randomized Phase Ⅲ HD17 Trial by the GHSG
Peter Borchmann(University Hospital of Cologne, Cologne, Germany)
2020.08.20
早期ホジキンリンパ腫の標準治療は、過去数十年間、化学療法としてABVD療法(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)4コースを行なった後に、30Gyの領域照射を行なう、化学療法と局所放射線療法の併用(CMT)であった。これに対し、ドイツのホジキン研究グループ(GHSG)は、早期ホジキンリンパ腫に対するファーストライン治療を改善するための臨床試験を長年にわたり実施してきた。Presidential Symposiumでは、Peter Borchmann氏が「化学療法終了後にPET検査を行なって陰性であれば、放射線療法を省略しても、予後は放射線療法を行なった場合と差がない」との研究結果を報告した(#S101)。