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2018年2月の注目論文(Vol. 2)

伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)

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血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2018年2月分(Vol. 2)は、伊豆津宏二氏が担当します。

Axicabtagene Ciloleucel CAR T-Cell Therapy in Refractory Large B-Cell Lymphoma.

N Engl J Med. 377(26):2531-2544

Neelapu SS, Locke FL, Bartlett NL, Lekakis LJ, Miklos DB, Jacobson CA, Braunschweig I, Oluwole OO, Siddiqi T, Lin Y, Timmerman JM, Stiff PJ, Friedberg JW, Flinn IW, Goy A, Hill BT, Smith MR, Deol A, Farooq U, McSweeney P, Munoz J, Avivi I, Castro JE, Westin JR, Chavez JC, Ghobadi A, Komanduri KV, Levy R, Jacobsen ED, Witzig TE, Reagan P, Bot A, Rossi J, Navale L, Jiang Y, Aycock J, Elias M, Chang D, Wiezorek J, Go WY

ここに注目!

再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対するCAR-T細胞療法の多施設第Ⅱ相試験(ZUMA-1試験)の結果報告である。2016年の米国血液学会でlate breaking abstractsとして報告された後、昨年の同学会でもフォローアップの結果が報告され、注目を集めていた。この試験の結果を根拠として、米国ではDLBCLに対するこのCAR-T細胞療法axicabtagene ciloleucel (axi-cel)が承認されている。
まだ観察期間中央値が15カ月と短いが、CAR-T細胞療法による効果が少なくとも一定期間続くことが分かってきた。また、同様の難治性例の患者の予後を後方視的にみたSCHOLAR-1研究における予後と比較して、CAR-T細胞療法を受けた患者のそれは良好であった。ただし、これによる治癒が得られるかは現時点で分かっておらず、しばらく注目が必要である。