血液専門医と医療関係者のための情報サイト「ヘマトパセオ」

この論文に注目!Focus on

2017年12月の注目論文

前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)

会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。

血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2017年12月分は、前田嘉信氏が担当します。

Mobilized Peripheral Blood Stem Cells Versus Unstimulated Bone Marrow As a Graft Source for T-Cell-Replete Haploidentical Donor Transplantation Using Post-Transplant Cyclophosphamide.

J Clin Oncol. 35(26):3002-3009

Bashey A, Zhang MJ, McCurdy SR, St Martin A, Argall T, Anasetti C, Ciurea SO, Fasan O, Gaballa S, Hamadani M, Munshi P, Al Malki MM, Nakamura R, O’Donnell PV, Perales MA, Raj K, Romee R, Rowley S Rocha V, Salit RB, Solh M, Soiffer RJ, Fuchs EJ, Eapen M.

ここに注目!

post-transplant CYを用いたハプロ移植におけるPBとBMの比較

post-transplant CYを用いたハプロ移植においてオリジナルでは骨髄(BM)が使われていたが、末梢血幹細胞(PB)も幹細胞ソースとして使用が増加している。
本研究では、アメリカで行われた681症例を後方視的に解析し、PBとBMを比較検討した。その結果、両群で生着に有意な差はなかった。grade 2-4の急性GVHDはBM群で有意に低かったが(HR 0.45)、grade 3-4では両群に差がなかった。慢性GVHDはBM群で有意に低かった(HR 0.35)。リンパ腫では差がなかったが、白血病ではBM群で有意に再発が多かった。全生存率は両群に差がなかったが、GVHD free、relapse free survivalはBM群で有意に高かった。慢性GVHDがPBで増加するかも含め、その特徴は前向き試験によって確認が必要だが、現時点ではPBとBM両方とも移植ソースとなり得ると考えられる。