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学会レポートCongress Report

EHA2018レポート②-4 Presidential Symposium EHA2018のPresidential Symposiumでは、Best Abstractsとして選ばれた6演題の発表があった。その中から、特に注目を集めた4演題について紹介する。

輸血による鉄過剰症は、M2型マクロファージの分化を促進し、感染症に対する自然免疫応答を鈍らせる Transfusions impair the innate immune response to infectious cues by shaping macrophages towards an anti-inflammatory functional phenotype

Francesca Vinchi(Iron Research Program, New York Blood Center, New York, United States)

米国・New York Blood CenterのFrancesca Vinchi氏は、異なる状況下の鉄過剰状態がマクロファージに及ぼす影響に関して発表し、「輸血によって引き起こされる鉄過剰症は、M2型マクロファージの分化を促進し、その結果、感染症に対する免疫応答が弱まるとともに、臓器障害につながる可能性がある」と述べた。