血液専門医と医療関係者のための情報サイト「ヘマトパセオ」

学会レポートCongress Report

JSHCT2018レポート(3)-3 「優れた研究内容を、皆で認め称賛する場を作りたい」という豊嶋崇徳会長の強い思いから、本総会で初めて設けられた「プレナリーセッション」。一般口演の中から特に優れた3演題が選ばれ、気鋭の研究者たちによって発表された。参加者で埋めつくされた会場からは研究を讃える多くの声や研究に関する質問が投げかけられた。

プレナリーセッションPL-3 皮膚慢性GVHDの線維化の改善に
HSP47 siRNA含有ビタミンA結合リポソームの効果 HSP47 siRNA含有ビタミンA結合リポソームは慢性移植片対宿主病の皮膚線維化を改善する

山川知宏(北海道大学病院 血液内科、札幌北楡病院 血液内科)

北海道大学の山川知宏氏は、ビタミンA結合リポソーム(VA-lip)を用いた新規のドラッグデリバリーシステムであるHSP47 siRNA含有VA-lip(VA-lip HSP47)は、皮膚の線維化病変に特異的に分布し、新規の皮膚線維化の抑制および既存の皮膚線維化の改善をもたらすことを発表した。