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学会レポートCongress Report

EHA2025レポート⑭ 日本からの演題

在宅赤血球輸血ガイドの遵守状況評価から
明らかとなった在宅輸血の現状と課題 EVALUATION OF SAFETY AND GUIDELINE COMPLIANCE IN HOME RED BLOOD CELL TRANSFUSIONS: A 10-YEAR RETROSPECTIVE STUDY IN SUBURBAN TOKYO (#PS2284)

萩野剛史(練馬光が丘病院 血液内科** 発表当時のご所属です。

現在、高齢化が進む日本では、在宅医療を含めた地域医療推進の政策によって、在宅輸血の必要性が高まっている。日本輸血・細胞治療学会(JSTMCT)は、在宅輸血に関する科学的根拠が乏しいことから、国内の輸血関連規制と専門家の意見に基づき、2017年に「在宅赤血球輸血ガイド」を発表した。しかし、本ガイドラインは、日本の在宅医療の現状を完全に反映していない可能性があった。