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- 学会レポートCongress Report
- EHA2024レポート⑫ EHA-JSH Joint Symposium重症再生不良性貧血の新たな治療戦略細川晃平(金沢大学 血液内科学)2024.09.12EHA-JSH Joint Symposiumでは、金沢大学血液内科学の細川晃平氏が、日本および欧米における最新の重症再生不良性貧血AA(SAA)治療アルゴリズムを紹介するとともに、移植以外の新たな治療とそのエビデンスについて概説した。
- この論文に注目!Focus On
- 2024年9月の注目論文(Vol. 1)坂田(柳元)麻実子(筑波大学 医学医療系 血液内科 教授)2024.09.12血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2024年9月分(Vol. 1)は、坂田(柳元)麻実子氏が担当します。
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- EHA2024レポート⑪ 日本からの演題2回目同種移植の前処置強度が予後にもたらす影響 慢性GVHDを有する患者にはRICが有用吉村一樹(自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科)2024.09.05強度減弱前処置(RIC)は、骨髄破壊的前処置(MAC)と比較して非再発死亡率(NRM)を低下させる可能性があるが、それと同時に再発のリスクも高まる。吉村氏は「NRMリスクが高い患者では、2回目の同種造血幹細胞移植(HCT2)においてRICがより適しているかもしれない。しかし、HCT2に関するこれまでの研究のほとんどは、特定の疾患を対象としており、患者数が限られているため、NRMに影響を与える要因を完全に解明できていない。つまり、どのような患者にRICが有効かについてのコンセンサスはまだ得られていない」と述べた。そこで吉村氏らは、数種類の造血器腫瘍の患者を対象とし、HCT2における移植前処置が予後に及ぼす影響をリスク因子ごとに評価した。
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- EHA2024レポート⑩ 日本からの演題日本人のcGVHDに対して、ROCK2阻害薬は高い有効性と忍容性を示す大西康(東北大学病院 血液内科)2024.09.05ベルモスジルは米国、英国、カナダなどでcGVHD治療薬として承認されており、12歳以上の日本人ステロイド依存性/抵抗性cGVHD患者を対象とする多施設共同オープンラベル単群PⅢ試験ME3208-2の成績を受けて、日本でも2024年3月に承認された。ME3208-2試験では主要評価項目の「最後の患者登録後24週における最良全奏効率(best ORR)」が85.7%(95%CI:63.66-96.95)だったことはすでに報告されており、今回、最後の患者登録後48週における成績が明らかにされた。
- 血液学の最新論文New Reports On Hematology
- 2024年6月後半〜8月前半分を掲載しました2024.09.05
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- EHA2024レポート⑨ 注目演題進行期古典的ホジキンリンパ腫でブレンツキシマブ ベドチン使用のBrECADD療法は忍容性とPFSを大きく改善Peter Borchmann(University of Cologne, Faculty of Medicine and University Hospital of Cologne, Department I of Internal Medicine, Cologne, Germany)2024.08.29進行期古典的ホジキンリンパ腫(cHL)の治療において、有効性が高いものの毒性を伴う治療法である増量BEACOPP(eBEACOPP)療法について、同療法の忍容性を改善するために、GHSGはHD21試験において、抗CD30抗体薬物複合体ブレンツキシマブ ベドチンを用いた、BrECADD療法を開発し、eBEACOPP療法と有効性および安全性について直接比較検討した。本発表では、ドイツ・ケルン大学のPeter Borchmann氏が、HD21試験の最終解析結果を報告した。
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- 2024年8月の注目論文前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2024.08.29血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2024年8月分は、前田嘉信氏が担当します。
- 学会カレンダーCongress Calendar
- 2024年8月~2025年1月開催分を掲載しました2024.08.29
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- EHA2024レポート⑧ 注目演題High-risk APLに対しATRA-ATO療法がEFSを改善 標準的な一次治療になりうる可能性もUwe Platzbecker(University Hospital Leipzig, Department for Hematology, Cellular Therapy and Hemostaseology, Leipzig, Germany)2024.08.22ドイツ・University Hospital LeipzigのUwe Platzbecker氏による新規診断HR-APLに対する一次治療としてATRA-ATO療法とAIDA療法を比較する多施設共同オープンラベルランダム化フェーズIII試験APOLLOの初回報告では、ATRA-ATO療法による無イベント生存(EFS)の有意な改善や良好な安全性プロファイルが示され、ATRA-ATO療法がHR-APLに対する標準的な一次治療となりうることが示唆された。
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- EHA2024レポート⑦ 注目演題移植非適応のNDMMに対する1次治療でイサツキシマブ+VRd療法はVRd療法よりPFSを延長Thierry Facon(University of Lille, and French Academy of Medicine, Department of Hematology, Paris, France)2024.08.22移植非適応の新規診断多発性骨髄腫(NDMM)に対する1次治療として、標準治療であるボルテゾミブ、レナリドミド、デキサメタゾンの併用(VRd)療法にイサツキシマブを追加した4剤併用(Isa-VRd)療法は、VRd療法に比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に延長することが明らかとなった。
- 血液学の最新論文New Reports On Hematology
- 2024年6月〜7月分を掲載しました2024.08.22
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- EHA2024レポート⑥ Late-breaking Session経口ビタミンCが低リスク骨髄系腫瘍のOSを延長 TET2の補因子として役割を果たすStine Ulrik Mikkelsen(Rigshospitalet,Biotech Research and Innovation Centre, University of Copenhagen, Denmark)2024.08.08低リスクの骨髄系腫瘍やその前駆症状であるCCUS(clonal cytopenia of undetermined significance)に対し、経口ビタミンCサプリメントは血中ビタミンC濃度をほぼ正常値に引き上げ、全生存期間(OS)を有意に延長することが明らかになった。
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- EHA2024レポート⑤ Late-breaking Session定量的プロテオーム解析により、正常およびTET2欠損造血幹細胞の増殖に関与する細胞内外の蛋白を同定Maria Jassinskaja(University of York, Centre for Blood Research, York Biomedical Research Institute, York, United Kingdom)2024.08.08正常な造血幹細胞(HSCs)とエピジェネティック制御因子であるTET2遺伝子の機能喪失変異を有するHSCsでは、細胞内および細胞外マトリックス(ECM)における蛋白の所在や機能、人工的なニッチにおける自己再生能が異なることが、定量的プロテオーム解析(プロテオミクス)と分泌蛋白のプロファイリング(セクレトーム解析、セクレトミクス)により明らかになった。
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- 2024年7月分を追加しました2024.08.08
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- EHA2024レポート④ Late-breaking Session未治療mHLHで、抗SIRP抗体ELA026投与による奏効率は100% 早期の死亡率低下も示されるAbhishek Maiti(University of Texas MD Anderson Cancer Center, USA)2024.08.01骨髄細胞上のsignal regulatory protein(SIRP)α/β、Tリンパ球上のSIRPγを標的とするヒト化IgGモノクローナル抗体 ELA026は、未治療の悪性疾患関連の血球貪食性リンパ組織球症(=血球貪食症候群、HLH)患者において、管理可能な安全性のもとに100%の奏効率を示し、60日死亡率を改善することがオープンラベル単群国際フェーズ1b試験で示されたことを米国・University of Texas MD Anderson Cancer CenterのAbhishek Maiti氏が報告した。