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血液学の最新論文(2023年9月後半〜11月前半分) 会員限定コンテンツになりました。会員登録をお願いします すべて見る

新着記事What's New

あなたはどう考える?みんなはこう考えるClinical Question
自家移植?CAR-T?それとも二重特異性抗体?Case #07再発・難治性DLBCLに対する治療血液領域の実臨床では、どのように治療方針を立てるべきか判断に迷う場面も多いことでしょう。「あなたはどう考える?みんなはこう考える」は、明確な指針がでていない領域や、新しい研究が次々に発表されつつある領域で、日常診療で判断に迷うようなClinical Questionを専門医に出題いただき、先生方がどのようにお考えになるのかご意見を投票していただくコンテンツです。投票結果とご意見の一覧は、投票期間中と投票締め切り後にご覧いただけます。自家移植?CAR-T?それとも二重特異性抗体?出題・解説:伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2023.11.02投票は締め切りました。最終投票結果を公開しました第7回目は、国立がん研究センター中央病院 伊豆津先生に「再発・難治性DLBCLに対する治療」について出題していただきました。多くの先生方のご投票とご意見の投稿をお待ちしています。
学会レポートCongress Report
造血幹細胞移植後のGVHDの予防療法を巡り性別不一致移植、ハプロ移植とPTCyなどを議論JSH2023レポート⑤ Symposium 7「移植後のGVHDとGVL」造血幹細胞移植後のGVHDの予防療法を巡り性別不一致移植、ハプロ移植とPTCyなどを議論2023.11.30Symposium 7「移植後のGVHDとGVL」では、女性ドナーから男性レシピエントへの移植がGVHDとGVLに及ぼす影響、ハプロ移植とHLA合致例に対するPTCyによるGVHDの予防効果の比較、ALLに対する同種移植後の維持療法の有用性などについて、日米の4人の研究者が解説した。
学会レポートCongress Report
新規治療薬が登場する中 Ph陽性ALLにおける同種移植はどう変わるのかJSH2023レポート④ Clinical Debate 2「造血幹細胞移植」新規治療薬が登場する中 Ph陽性ALLにおける同種移植はどう変わるのか2023.11.24Clinical Debate 2「造血幹細胞移植」では、Ph陽性ALLについて2つのテーマが議論された。1つめは、Ph陽性ALLの初回寛解期において全例に移植を実施すべきか、もしくは移植を回避できる症例が存在するかについて、そしてもう1つは、初回寛解期において全例に移植を実施するという前提で、TKIの維持療法は全例に施行すべきか、そしてTKIはどの薬剤を使用するかについてである。近年の分子標的治療法の進歩を踏まえ、より実臨床に沿った討議が展開された。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年11月の注目論文(Vol. 2)2023年11月の注目論文(Vol. 2)木崎昌弘(埼玉医科大学 名誉教授/よみうりランド慶友病院 副院長)2023.11.24血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年11月分(Vol. 2)は、木崎昌弘氏が担当します。
学会レポートCongress Report
ゲノム情報をいかに診療に活かすのか? 遺伝子パネル検査導入に向けた課題とはJSH2023レポート③ Special Symposium「パネル検査症例検討会」ゲノム情報をいかに診療に活かすのか? 遺伝子パネル検査導入に向けた課題とは2023.11.16近いうちに、造血器腫瘍でも遺伝子パネル検査が導入される見込みだ。造血器腫瘍領域では固形がんと異なる検査目的が設定されており、Special Symposiumでは遺伝子パネル検査導入に向けた課題について2症例をもとに議論された。特に生殖細胞系列の遺伝子変異症例へのフォローについては、患者家族や家系内同胞にも関わることであり、慎重な対応が求められることが説明された。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
腸管GVHDのムチン層分解の機序を解明 米国でPIを目指し新たなチャレンジへ(後編)腸管GVHDのムチン層分解の機序を解明 米国でPIを目指し新たなチャレンジへ(後編)早瀬英子(MDアンダーソンがんセンター Department of Genomic Medicine)2023.11.16北大の血液内科では、後期臨床研修後に「大学院に進学し、一定期間研究に取り組む」仕組みがあり、ママさんドクターとしてどこまでやれるか不安はありましたが、同期の先生方から1年遅れて、私は北大病院への異動と同時に大学院に進むことを決めました。これが、結果的には人生のターニングポイントになりました。
学会レポートCongress Report
WHOのリンパ腫分類の改訂を踏まえリンパ腫の診断・治療における意義を解説JSH2023レポート② Symposium 1「リンパ腫の新分類:何が変わるのか?」WHOのリンパ腫分類の改訂を踏まえリンパ腫の診断・治療における意義を解説2023.11.09悪性リンパ腫の分類に広く用いられている世界保健機関(WHO)分類第5版(WHO-HAEM5)が2022年6月に公表されたことを踏まえ、Symposium1では「リンパ腫の新分類:何が変わるのか?」をテーマに、高悪性度リンパ腫、低悪性度リンパ腫の診断・治療における変化、今後のゲノム分類の展望、さらにLugano分類の改訂に向けた動きについて、4人の専門家がそれぞれの立場から概説した。
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
腸管GVHDのムチン層分解の機序を解明 米国でPIを目指し新たなチャレンジへ(前編)腸管GVHDのムチン層分解の機序を解明 米国でPIを目指し新たなチャレンジへ(前編)早瀬英子(MDアンダーソンがんセンター Department of Genomic Medicine)2023.11.09初期臨床研修医を2年間、血液内科で臨床医を4年間務めた後、子育てをしながらGVHDの新しい治療法に関する研究を始めた早瀬英子氏。2018年から米国・MDアンダーソンがんセンターに留学し、広域スペクトラムの抗菌薬による腸管GVHD悪化の機序を解明し、治療への道筋もつけた。この研究成果が『Cell』誌に掲載されたことを機に、早瀬氏は米国での新たな研究拠点作りにチャレンジしている。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年11月の注目論文(Vol. 1)2023年11月の注目論文(Vol. 1)宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2023.11.02血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年11月分(Vol. 1)は、宮﨑泰司氏が担当します。
学会レポートCongress Report
第85回日本血液学会学術集会が開催 4年ぶりの東京開催に約6,000人が“再会-reunion-”JSH2023レポート① オープニング・会長講演第85回日本血液学会学術集会が開催 4年ぶりの東京開催に約6,000人が“再会-reunion-”2023.10.26第85回日本血液学会学術集会(会長:北海道大学大学院医学研究院血液内科教授・豊嶋崇徳氏)が、2023年10月13〜15日、東京国際フォーラムで開催された。4年ぶりの東京での開催で、参加登録者7,850人、現地参加者は6,000人弱、採択演題数は約1,300題と過去最大規模の学術集会となった。「Hematopaseo」では、主なシンポジウムやClinical Debateなど注目のセッションについて紹介していく。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
マントル細胞リンパ腫の治療の新たな展開 BTK阻害薬を軸にBCL-2阻害薬や免疫療法の併用に期待特集B細胞リンパ腫に関する最近の話題(4)B細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約7割を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、B細胞リンパ腫に対する新しい話題に焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、WHO第5版とICCに関する解説、次に2019年に初めて国内で承認され実臨床で少しずつ広がりを見せるCAR-T療法について実臨床での経験を含めた解説、そして、DLBCLの新規治療であるPola-R-CHP療法と現在開発中の治療法について。最後は、近年、BTK阻害薬などの新規治療の開発が進んでいるマントル細胞リンパ腫についてである。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。(責任編集:伊豆津宏二)マントル細胞リンパ腫の治療の新たな展開 BTK阻害薬を軸にBCL-2阻害薬や免疫療法の併用に期待福原規子(東北大学病院 血液内科)2023.10.26マントル細胞リンパ腫(MCL)は、臨床的にはアグレッシブリンパ腫に分類され治癒は困難であるが、近年、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬の開発が進み、さらにBCL-2阻害薬やCAR-T療法などとの併用効果についての臨床試験結果も報告されている。ここではMCL治療の現状と新たな治療戦略について概説し、今後を展望する。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
DLBCLの治療パラダイムが変化 新規治療の開発の現状と今後の展望特集B細胞リンパ腫に関する最近の話題(3)B細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約7割を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、B細胞リンパ腫に対する新しい話題に焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、WHO第5版とICCに関する解説、次に2019年に初めて国内で承認され実臨床で少しずつ広がりを見せるCAR-T療法について実臨床での経験を含めた解説、そして、DLBCLの新規治療であるPola-R-CHP療法と現在開発中の治療法について。最後は、近年、BTK阻害薬などの新規治療の開発が進んでいるマントル細胞リンパ腫についてである。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。(責任編集:伊豆津宏二)DLBCLの治療パラダイムが変化 新規治療の開発の現状と今後の展望山内寛彦(がん研究会有明病院 血液腫瘍科)2023.10.19びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する初回治療は、1980年代のCHOP療法に引き続き、2000年初頭にはR-CHOP療法が標準治療となったが、近年、多くの新規治療法の開発により治療パラダイムが大きく変わろうとしている。本稿では、未治療DLBCLに対するPola-R-CHP療法や進行中の臨床第Ⅲ相試験、再発・難治縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫(PMBL)に対するペムブロリズマブや、再発・難治性DLBCLに対する二重特異性抗体など、新規治療薬の臨床試験の状況と今後の展望について概説する。
この論文に注目!Focus On
会員限定コンテンツになりました。すべてお読みいただくには会員登録をお願いします。2023年10月の注目論文(Vol. 2)2023年10月の注目論文(Vol. 2)横山寿行(東北大学大学院 医学系研究科 血液内科学分野 准教授)
張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液内科学分野 教授)
2023.10.19血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2023年10月分(Vol. 2)は、横山寿行氏と張替秀郎氏が担当します。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
悪性リンパ腫に対するCAR-T療法 早期再発LBCLに加え、FLでも治療選択肢に特集B細胞リンパ腫に関する最近の話題(2)B細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約7割を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、B細胞リンパ腫に対する新しい話題に焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、WHO第5版とICCに関する解説、次に2019年に初めて国内で承認され実臨床で少しずつ広がりを見せるCAR-T療法について実臨床での経験を含めた解説、そして、DLBCLの新規治療であるPola-R-CHP療法と現在開発中の治療法について。最後は、近年、BTK阻害薬などの新規治療の開発が進んでいるマントル細胞リンパ腫についてである。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。(責任編集:伊豆津宏二)悪性リンパ腫に対するCAR-T療法 早期再発LBCLに加え、FLでも治療選択肢に蒔田真一(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)2023.10.12キメラ抗原受容体(CAR)を発現させた遺伝子改変T細胞を用いるCAR-T療法が、わが国では2019年に保険収載された。悪性リンパ腫では、CD19を標的としたCAR-T療法が再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)などのB細胞リンパ腫に適用となっている。CAR-T療法の治療成績は、それまでの再発・難治性DLBCLに対する治療に比して群を抜いて高いが一方で、実臨床での広がりには様々な障壁もある。ここではDLBCLを中心にB細胞リンパ腫に対するCAR-T療法の現状と課題、今後の可能性について概説する。
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
B細胞リンパ腫分類の今後の方向性 WHO第5版とICCの“最大公約数”の理解が重要特集B細胞リンパ腫に関する最近の話題(1)B細胞リンパ腫の患者数は、悪性リンパ腫全体の約7割を占め、血液内科医が診療する機会が多い疾患群であろう。ここでは、B細胞リンパ腫に対する新しい話題に焦点を当て、それぞれの専門家に解説していただいた。まず、WHO第5版とICCに関する解説、次に2019年に初めて国内で承認され実臨床で少しずつ広がりを見せるCAR-T療法について実臨床での経験を含めた解説、そして、DLBCLの新規治療であるPola-R-CHP療法と現在開発中の治療法について。最後は、近年、BTK阻害薬などの新規治療の開発が進んでいるマントル細胞リンパ腫についてである。いずれも血液内科医として知っておくべき重要なトピックスであろう。(責任編集:伊豆津宏二)B細胞リンパ腫分類の今後の方向性 WHO第5版とICCの“最大公約数”の理解が重要加留部謙之輔(名古屋大学大学院 医学系研究科 高次医用科学臓器病態診断学)2023.10.05悪性リンパ腫の分類に広く用いられている世界保健機関(WHO)分類の第5版が2022年6月にウェブ公表された。一方同年9月に、WHO分類の旧版の編集者たちによる、ICC(International Consensus Classification)という別分類が公表されたことで話題となっている。2つの分類の共通点、相違点を踏まえた上で、今後、リンパ腫の分類がどう変わるのかについて概説する。