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血液学の最新論文(2024年9月〜10月分) すべて見る

新着記事What's New

気鋭の群像Young Japanese Hematologist
カナダ・トロントでリンパ腫のラボを開設 Clinician Scientistとして臨床にも携わる(後編)カナダ・トロントでリンパ腫のラボを開設 Clinician Scientistとして臨床にも携わる(後編)青木智広(カナダ・プリンセスマーガレットがんセンター 腫瘍・血液内科 クリニシャン・サイエンティスト(スタッフ ヘマトロジスト)/トロント大学 アシスタントプロフェッサー)2024.11.142010年4月から、愛知県一宮市立市民病院血液内科に勤務し、ここで今橋伸彦先生(現:名古屋医療センター)らと出会いました。今橋先生は精力的に診療に携わる一方で、多くの論文を執筆されており、私もそれを見習って論文を書くようになりました。また鈴木律朗先生(現:島根大学)が主催されていた勉強会にも参加させていただき、そこで千原大先生(現:MD アンダーソンがんセンター)とも知り合い、彼のアグレッシブな活動にも刺激を受けました。
この論文に注目!Focus On
2024年11月の注目論文2024年11月の注目論文木崎昌弘(埼玉医科大学 名誉教授/よみうりランド慶友病院 副院長)2024.11.14血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2024年11月分は、木崎昌弘氏が担当します。
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2024年9月〜10月分を掲載しました2024年9月〜10月分を掲載しました2024.11.14
気鋭の群像Young Japanese Hematologist
カナダ・トロントでリンパ腫のラボを開設 Clinician Scientistとして臨床にも携わる(前編)カナダ・トロントでリンパ腫のラボを開設 Clinician Scientistとして臨床にも携わる(前編)青木智広(カナダ・プリンセスマーガレットがんセンター 腫瘍・血液内科 クリニシャン・サイエンティスト(スタッフ ヘマトロジスト)/トロント大学 アシスタントプロフェッサー)2024.11.072024年10月に、カナダのトロント大学、プリンセスマーガレットがんセンターにラボを開設した青木智広氏。学生時代は循環器科を目指していたが、初期研修後は血液内科の道に進み、いまの治療で治せない患者を治すためには基礎研究が必要だと考えるようになった。大学院では腫瘍細胞と微小環境の細胞との関係の解明に取り組み、留学先のカナダで両者の新たなマーカーを見出した。研究をさらに進める一方、仕事の2割を臨床に振り分け、Clinician Scientistとしてリンパ腫の診療にも取り組んでいる。
あなたはどう考える? みんなはこう考えるClinical Question
初回治療抵抗性の濾胞性リンパ腫grade 3B。移植か?CAR-T細胞療法か?Case #09初回治療抵抗性のFL3Bに対する治療血液領域の実臨床では、どのように治療方針を立てるべきか判断に迷う場面も多いことでしょう。「あなたはどう考える?みんなはこう考える」は、明確な指針がでていない領域や、新しい研究が次々に発表されつつある領域で、日常診療で判断に迷うようなClinical Questionを専門医に出題いただき、先生方がどのようにお考えになるのかご意見を投票していただくコンテンツです。投票結果とご意見の一覧は、投票期間中と投票締め切り後にご覧いただけます。初回治療抵抗性の濾胞性リンパ腫grade 3B。移植か?CAR-T細胞療法か?出題・解説:
市川聡(東北医科薬科大学 内科学第三(血液・リウマチ科) 講師)
張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液内科学分野 教授)
2024.10.31投票受付中。投票は11月20日で終了します!第9回目は、東北大学の市川先生、張替先生に「初回治療抵抗性のFL3Bに対する治療」について出題していただきました。多くの先生方のご投票とご意見の投稿をお待ちしています。
学会レポートCongress Report
第86回日本血液学会学術集会が開催 過去最多の6,200人が京都で交流を深めるJSH2024レポート① オープニング・特別講演第86回日本血液学会学術集会が開催 過去最多の6,200人が京都で交流を深める2024.10.31第86回日本血液学会学術集会(会長:京都大学大学院医学研究科血液内科学教授・高折晃史氏)が、2024年10月11〜13日、国立京都国際会館(京都市)で開催された。京都で対面開催される日本血液学会学術集会は、第74回以来12年ぶりである。参加登録者は約8,300人、現地参加者は約6,200人で、過去最多となった。「Hematopaseo」では、主なシンポジウムやClinical Debateなど注目のセッションについて紹介していく。
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2024年8月後半〜10月前半分を掲載しました2024年8月後半〜10月前半分を掲載しました2024.10.31
学会レポートCongress Report
治療が難しいDLBCLの4つの病型第64回日本リンパ網内系学会総会レポート③ 学術・企画委員会セミナー治療が難しいDLBCLの4つの病型2024.10.24びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、臨床的、病理学的、分子遺伝学的に多様な病態を示す不均一な疾患群である。遺伝子解析の進歩により、さらに適切な分類や層別化治療の可能性が探られているが、学術・企画委員会セミナーでは、現時点におけるDLBCLの標準的な治療法であるR-CHOP療法またはポラツズマブ ベドチンを用いたPola-R-CHP療法では治療が難しい、あるいは何らかの工夫が必要だと考えられるDLBCLの4つの病型について、専門家や気鋭の研究者が解説した。
この論文に注目!Focus On
2024年10月の注目論文(Vol. 2)2024年10月の注目論文(Vol. 2)宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2024.10.24血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2024年10月分(Vol. 2)は、宮﨑泰司氏が担当します。
学会カレンダーCongress Calendar
2024年10月~2025年3月開催分を掲載しました2024年10月~2025年3月開催分を掲載しました2024.10.24
学会レポートCongress Report
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫におけるprecision medicineの可能性と展望第64回日本リンパ網内系学会総会レポート②シンポジウム2「Biomarkers and novel therapies for intractable lymphomas」びまん性大細胞型B細胞リンパ腫におけるprecision medicineの可能性と展望2024.10.17びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、すべての非ホジキンリンパ腫(NHL)の病型の中でもっとも発生頻度が高く、リンパ腫全体の30%以上を占める。リンパ節のみならず他のリンパ系臓器に発生することや、他の低悪性度のB細胞性リンパ腫から形質転換することもあるなど、さまざまな病態を示す不均一な疾患群である。R-CHOP療法の登場により予後改善が得られたものの、30~40%の患者は今も治療に抵抗性である。この難治性のリンパ腫の予後をさらに改善していくために必要なことは何か。シンポジウム2「Biomarkers and novel therapies for intractable lymphomas」から、2講演を紹介する。
新薬情報New Drug
2024年9月分および診断薬を追加しました2024年9月分および診断薬を追加しました2024.10.17
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2024年8月〜9月分を掲載しました2024年8月〜9月分を掲載しました2024.10.17
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
生殖細胞系列バリアントの検出とその対応 二次的所見は家族の健康管理にも有用な情報特集造血器腫瘍ゲノム医療(3)2024年3月に造血器腫瘍遺伝子パネル検査が承認申請され、臨床実装に向けた準備が進んでいる。わが国で独自に開発された遺伝子パネルであり、承認されれば多くの造血器腫瘍の診断や予後予測、治療法の選択に活用されることが期待されている。
ここでは、わが国独自の造血器腫瘍遺伝子パネル検査の開発に至る経緯と社会実装に向けた課題、ゲノムプロファイリングの有用性と臨床応用における課題、そして生殖細胞系列バリアントの検出とそのフォローという、造血器腫瘍遺伝子パネル検査に関わる3つの重要なテーマを取り上げ、それぞれの専門家に解説いただいた。
(責任編集 坂田(柳元)麻実子)
生殖細胞系列バリアントの検出とその対応 二次的所見は家族の健康管理にも有用な情報加藤元博(東京大学大学院 医学系研究科小児医学講座 小児科学分野)2024.10.10造血器腫瘍遺伝子パネル検査の臨床実装に向けた準備が進んでいる。遺伝子パネル検査の目的は、腫瘍細胞の体細胞変異の検出であるが、ゲノムプロファイリング検査では生殖細胞系列の病的バリアントが見つかることがあり、その頻度は従来の想定よりも高頻度である。本来の検査の目的ではない二次的所見が検出されたとき、これまでは偶発的に見つかったものとして考えられていたが、それらは必然的な所見であるだけでなく、本人や家族の健康管理に関する情報であり、これを生かしたフォローが求められている。
学会レポートCongress Report
WHO分類第5版とICCのリンパ腫新分類が診断に及ぼす有用性を検討第64回日本リンパ網内系学会総会レポート①シンポジウム1「リンパ腫新分類:実用的な観点から」WHO分類第5版とICCのリンパ腫新分類が診断に及ぼす有用性を検討2024.10.102022年に悪性リンパ腫の新たな分類として、WHO分類第5版とICC(International Consensus Classification)が相次いで公表された。シンポジウム1「リンパ腫新分類:実用的な観点から」では、ICCを構築したキーパーソンによる両分類の違い、新たな分類によるB細胞リンパ腫やT/NK細胞リンパ腫における実臨床での診断での有用性などが論じられた。