新着記事What's New
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EHA2025レポート⑤ Late-breaking Session同種造血幹細胞移植前に10分で行えるフレイル評価が予後予測に有用Maria Queralt Salas(Princess Margaret Cancer Centre and Spanish Hematopoietic Cell Transplant-Cell Therapy Group, Canada)2025.09.11フレイルは予後を悪化させ、造血幹細胞移植(HCT)の治療成績にも影響する。そのため移植前のフレイル評価が重要となっている。カナダとスペインの多施設共同前向き研究で、「造血幹細胞移植フレイル尺度」は同種造血幹細胞移植(allo-HCT)を受ける成人患者において、全生存期間(OS)と非再発死亡率(NRM)を予測でき、移植の選択に有用である可能性が明らかになった。
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2025年9月の注目論文市川聡(東北医科薬科大学 内科学第三(血液・リウマチ科) 准教授)
張替秀郎(東北大学大学院 医学系研究科 血液内科学分野 教授)2025.09.11血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年9月分は、市川聡氏と張替秀郎氏が担当します。 - 血液学の最新論文New Reports On Hematology
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2025年5月後半〜8月前半分を掲載しました2025.09.11
- あなたはどう考える? みんなはこう考えるClinical Question
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Case #10低リスク骨髄異形成症候群に伴う貧血に対する治療血液領域の実臨床では、どのように治療方針を立てるべきか判断に迷う場面も多いことでしょう。「あなたはどう考える?みんなはこう考える」は、明確な指針がでていない領域や、新しい研究が次々に発表されつつある領域で、日常診療で判断に迷うようなClinical Questionを専門医に出題いただき、先生方がどのようにお考えになるのかご意見を投票していただくコンテンツです。投票結果とご意見の一覧は、投票期間中と投票締め切り後にご覧いただけます。低リスク骨髄異形成症候群性の貧血、どう対応する?出題・解説:宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 教授)2025.07.31投票は締め切りました。最終投票結果を公開しました第10回目は、長崎大学 原爆後障害医療研究所 宮﨑先生に「低リスク骨髄異形成症候群に伴う貧血に対する治療」について出題していただきました。多くの先生方のご投票とご意見の投稿をお待ちしています。
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EHA2025レポート④ Late-breaking Session成人ITPにおける新規抗CD38抗体の臨床的有用性Yanmei Xu(Institute of Hematology & Blood Diseases Hospital, Chinese Academy of Medical Sciences & Peking Union Medical College, China)2025.09.04免疫性血小板減少症(ITP)は、「自己抗体による血小板破壊および産生抑制が関与する自己免疫疾患である。持続性ITPまたは慢性ITPに対して新規の抗CD38モノクローナル抗体であるCM313は良好な忍容性を示し、迅速に血小板数を増加することが、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照のランダム化第II相試験で明らかになった。
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EHA2025レポート③ Late-breaking SessionBCL2/BCL-XL標的VHL依存性PROTACによるBCL2/BTK阻害薬抵抗性CLLの治療戦略Daisy Diaz Rohena(MD Anderson Cancer Center, Houston, USA)2025.09.04B細胞悪性腫瘍である慢性リンパ性白血病(CLL)は、優れた標的治療の登場によって予後が大きく改善した。CLLの標的治療薬には、抗アポトーシスタンパク質であるBCL2を標的とするベネトクラクス、B細胞受容体(BCR)シグナル伝達経路の下流で作用し、B細胞の生存と増殖を阻害するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬がある。しかし、これらの薬剤は二次耐性の発現が問題となっており、特に、BCL2阻害薬およびBTK阻害薬に抵抗性を示す二重再発患者に対する治療が現在アンメットニーズとなっている。
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EHA2025レポート② Late-breaking Session本態性血小板血症におけるmutCALR特異的抗体療法の有用性John Mascarenhas(Icahn school of medicine at Mount Sinai, New York, USA)2025.08.28本態性血小板血症(ET)は骨髄増殖性腫瘍の一つであり、骨髄中の巨核球の過形成と血小板増加、血管運動症状を特徴とする。血栓症、出血性イベントのリスクが高く、骨髄線維症(MF)や急性骨髄性白血病へ移行する可能性がある。変異型カルレティキュリン(mutCALR)はET患者の約25%に認められるが、mutCALRには多様なサブタイプがあり、52塩基対欠失のある1型は54%、5塩基対挿入のある2型は36%、それ以外は10%と報告されている。
- 気鋭の群像Young Japanese Hematologist
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造血、骨細胞、ニッチ、末梢神経の関連を追究 研究成果を造血器腫瘍の解明に生かし治療介入に挑む(後編)淺田騰(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 血液・腫瘍・呼吸器内科学 准教授)2025.08.28この研究を神戸大で3年間続けたのち、2011年に岡山大病院輸血部に戻ってからも、診療を行う傍ら継続し、2013年に学位を取得しました。私は骨髄微小環境の研究をさらに深めたいと考え、片山先生に相談したところ、先生ご自身が留学していた、Albert Einstein College of MedicineのPaul S. Frenette先生を紹介していただきました。
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2025年5月〜7月分を掲載しました2025.08.28
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2025年8月〜2026年1月開催分を掲載しました2025.08.28
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EHA2025レポート① Late-breaking Sessionトアルクエタマブ+テクリスタマブ併用療法は髄外病変を伴う再発・難治性多発性骨髄腫に有効Shaji Kumar(Mayo Clinic Rochester, Department of Hematology, Rochester, USA)2025.08.21骨構造に隣接しない軟部組織にクローン性形質細胞が浸潤する“真性髄外病変”を有する多発性骨髄腫(MM)患者は、こうした髄外病変を有さないMM患者に比べて予後不良であることが報告されている。2025年に発表されたリアルワールド試験では、三剤(プロテアソーム阻害薬、免疫調整薬、抗CD38抗体)に抵抗性で髄外病変のある再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者は、全奏効率(ORR)が低く、無増悪生存期間(PFS)中央値および全生存期間(OS)中央値は、髄外病変を有さない患者のほぼ半分にとどまることが明らかにされている。
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造血、骨細胞、ニッチ、末梢神経の関連を追究 研究成果を造血器腫瘍の解明に生かし治療介入に挑む(前編)淺田騰(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域 血液・腫瘍・呼吸器内科学 准教授)2025.08.21血液内科医として5年間勤務した後、岡山大学大学院に進学し、神戸大学血液内科で骨髄における造血幹細胞と骨細胞との関連についての研究を開始した淺田騰氏。その後、米国で骨髄内ニッチ、さらに末梢神経系による造血調節のメカニズムの解明に取り組み、一連の研究成果は国際的に高く評価されている。岡山大学に戻った現在は、これらの基礎研究を白血病など造血器腫瘍の病態解明に生かし、ニッチを介した病態制御の研究に取り組んでいる。
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2025年4月後半〜7月前半分を掲載しました2025.08.21
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2025年7月に承認および承認申請された血液領域の医療用医薬品・再生医療等製品はありませんでした2025.08.21
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骨髄腫学会2025 レポート③ シンポジウム4「医師主導臨床研究推進の現状と課題」JSCT、JCOG、JSH、KMF、KTMMの活動を報告 研究促進に向けた課題や解決への取り組みを提言2025.08.07シンポジウム4「医師主導臨床研究推進の現状と課題」では、JSCT、JCOGによる2つの介入研究、JSH、KMF、KTMMによる3つの観察研究を主導した5人の研究者が、それぞれの医師主導臨床研究の現状と今後の取り組みについて解説した。また、多施設共同研究や臨床第Ⅲ相試験の推進、若手医師の参加促進に向けた課題と解決策が提言された。
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2025年8月の注目論文前田嘉信(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学 教授)2025.08.07血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年8月分は、前田嘉信氏が担当します。