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血液学の最新論文(2025年8月〜10月分) すべて見る

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学会レポートCongress Report
治療6カ月時点のBCR::ABL1<sup>IS</sup> 0.01%以下はMR4.5達成と維持の予測因子EHA2025レポート⑬ 日本からの演題治療6カ月時点のBCR::ABL1IS 0.01%以下はMR4.5達成と維持の予測因子小野孝明(浜松医科大学附属病院 輸血・細胞治療部)2025.11.13小野孝明氏らは、成人白血病治療共同研究機構(JALSG)による「初発慢性期の成人慢性骨髄性白血病に対するニロチニブとダサチニブの分子遺伝学的完全寛解達成率の多施設共同前方視的ランダム化比較試験」(JALSG CML212)のデータを用いて、「JALSG CML212 Road to MR4.5 Study」として第2世代TKI治療を受けた新規診断CP-CMLにおけるDMR(MR4.5)およびTFRの予測因子同定を試みた。
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2025年8月〜10月分を掲載しました2025年8月〜10月分を掲載しました2025.11.13
学会レポートCongress Report
強力化学療法不適格の若年高齢AMLの初回治療、VEN+AZA療法が多く、成績も良好EHA2025レポート⑫ 日本からの演題強力化学療法不適格の若年高齢AMLの初回治療、VEN+AZA療法が多く、成績も良好藤井文彰(北海道大学 大学院医学研究院 内科系部門 内科学分野 血液内科学教室)2025.11.06強力化学療法が適さない高齢の急性骨髄性白血病(AML)患者の初回治療として、ベネトクラクス+アザシチジン療法が半数以上に使用されていることが、地域前向きコホート研究「北海道白血病ネット」のデータを用いた後方視的解析で明らかになった。
学会レポートCongress Report
新たなpediatric EBMT分類により小児SOSの早期診断・早期介入が可能にEHA2025レポート⑪ 日本からの演題新たなpediatric EBMT分類により小児SOSの早期診断・早期介入が可能に坂口大俊(国立成育医療研究センター、小児がんセンター)2025.10.302018年、欧州造血細胞移植学会(EBMT)は、小児類洞閉塞症候群(pSOS)の新たな診断基準および重症度分類(以下、p-EBMT分類)を提唱した。これを用いることにより、ボルチモア分類、修正シアトル分類といった従来の分類よりも早期、かつ高率にpSOSを検出可能であることが、日本の前向き観察研究で明らかになった。
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2025年7月後半〜10月前半分を掲載しました2025年7月後半〜10月前半分を掲載しました2025.10.30
新薬情報New Drug
2025年9月分を掲載しました2025年9月分を掲載しました2025.10.30
学会レポートCongress Report
ATAC-seqを用いた大規模エピジェネティック解析によるAMLの新規分類と臨床的意義EHA2025レポート⑩ 日本からの演題ATAC-seqを用いた大規模エピジェネティック解析によるAMLの新規分類と臨床的意義越智陽太郎(京都大学大学院 医学研究科 腫瘍生物学講座)2025.10.23急性骨髄性白血病(AML)は不均一な血液腫瘍である。大規模なゲノム研究によって遺伝子異常の全体像やその臨床的意義が明らかにされてきたが、遺伝的要因のみではこの不均一性を完全に説明することはできない。エピジェネティックな変化など、さらなる分子的情報を明らかにすることで、AMLの不均一性や発症機序への理解が深まるものと考えられるが、今日までに行われてきたエピジェネティック研究は、いずれも小規模なものだった。
この論文に注目!Focus On
2025年10月の注目論文(Vol. 2)2025年10月の注目論文(Vol. 2)宮﨑泰司(長崎大学 原爆後障害医療研究所 所長)2025.10.23血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年10月分(Vol. 2)は、宮﨑泰司氏が担当します。
学会カレンダーCongress Calendar
2025年10月〜2026年3月開催分を掲載しました2025年10月〜2026年3月開催分を掲載しました2025.10.23
学会レポートCongress Report
全ゲノム解析から明らかになった小児急性骨髄性白血病の新規ドライバー遺伝子候補EHA2025レポート⑨ 日本からの演題全ゲノム解析から明らかになった小児急性骨髄性白血病の新規ドライバー遺伝子候補三村海渡(国立がん研究センター研究所 がん進展研究分野)2025.10.16急性骨髄性白血病(AML)では、ゲノム異常の解明により分子生物学的理解が深まり、分子機序に基づく適切な分子診断、治療法の決定や予後予測に基づいたリスク層別化が可能になってきている。成人AMLとは異なる特徴を持つとされる小児AMLについても、ゲノム異常の全容を理解することで、予後の改善や新たな治療開発につながることが期待される。
血液学の最新論文New Reports On Hematology
2025年7月〜9月分を掲載しました2025年7月〜9月分を掲載しました2025.10.16
最新の血液疾患解説Comments On Hematology
MRDの臨床的意義の進展 治療中止の判断指標としての可能性と末梢血による低侵襲評価の展望特集多発性骨髄腫の最新動向(4)多発性骨髄腫の診療は、近年新たな局面を迎えている。プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、抗CD38抗体の普及により予後は改善し、初発例では4剤併用療法が、再発・難治例ではCAR-T細胞療法や二重特異性抗体が実臨床に導入されつつある。さらに、ゲノム解析や微小残存病変(MRD)の高感度評価技術の進歩により、治療効果を正確に把握し個別化医療へ近づいている。本特集では、これらの最新動向を包括的に取り上げた。(責任編集 柴山浩彦)MRDの臨床的意義の進展 治療中止の判断指標としての可能性と末梢血による低侵襲評価の展望髙松博幸(金沢大学附属病院 血液内科/融合研究域融合科学系)2025.10.09多発性骨髄腫(MM)は、新規薬剤の相次ぐ導入により治療成績が大きく向上しており、完全奏効症例のさらなる層別化が求められている。その中で、微小残存病変(MRD)は、予後予測に有用なサロゲートマーカーとして、臨床現場でも活用が進んでいる。本稿では、骨髄を用いたMRD評価法の進展に加え、末梢血細胞および血清による低侵襲なMRD評価の技術的進歩、さらにはMRDに基づく治療選択の可能性について概説し、MRDの新たな臨床的意義を展望する。
学会レポートCongress Report
遺伝子解析から解明されつつあるATLL発症機構EHA2025レポート⑧ EHA-JSH Joint Symposium: Genomics of lymphoma遺伝子解析から解明されつつあるATLL発症機構木暮泰寛(国立がん研究センター研究所 分子腫瘍学分野)2025.10.09成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染によって引き起こされる末梢性T細胞腫瘍である。世界に推定1,000万人のHTLV-1キャリアが存在し、日本をはじめ、中南米、中央アフリカ、中東、中央オーストラリア、そしてルーマニアが流行地域として知られている。それらに加え、フランスや英国でも、流行地域出身者によるATLLの発症が報告されている。
この論文に注目!Focus On
2025年10月の注目論文(Vol. 1)2025年10月の注目論文(Vol. 1)伊豆津宏二(国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 科長)2025.10.09血液専門医である「Hematopaseo」のアドバイザリーボードメンバーが、血液領域の最新論文から注目すべきものをピックアップ。2025年10月分(Vol. 1)は、伊豆津宏二氏が担当します。
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第87回日本血液学会学術集会のみどころ 新たな出会いと交流のつながりに期待第87回日本血液学会学術集会のみどころ 新たな出会いと交流のつながりに期待2025.10.02第87回日本血液学会学術集会が、2025年10月10〜12日の3日間、神戸国際会議場や神戸国際展示場(神戸市)などを会場に開催される。学会の規模拡大や日程の調整を踏まえ、神戸での開催が決定した。会長を務める名古屋大学の清井仁氏に、学術集会のみどころをうかがった。